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2006年12月28日

酔って候 / 司馬遼太郎著(文春文庫)

image 暫くぶりに司馬遼太郎の本。NHKの大河ドラマ「功名が辻」のDVDを借りているお店 Y.Suzuki さんのところの本棚から見つけて借りてきたもの。このところちょっと司馬遼太郎づいている。ずいぶん昔にこの本は読んでいるはずなのだが、改めて読んでみるとすっかり忘れていてまるで始めて読むようだった。

とにかく幕末・明治ものは面白い。しかし、その面白さもわたしは司馬遼太郎の一連の作品を読んでから知った楽しさだと思う。この本は4つの短編から成っていて幕末の主要登場人物を描いている。
1.酔って候(山内容堂)
2.きつね馬(島津久光)
3.伊達の黒船(伊達宗城)
4.肥前の妖怪(鍋島閑叟)
この中でわたしが一番面白いと思ったのは鍋島閑叟だった。この人だけが一種の天才だったような気がする。出来るものならもう一度現代にも生かしてみたい人物。わたしはこの歳まで、まだ九州に足を踏み入れていないけれど、佐賀という土地を一度訪れてみたいと思った。
(2006年12月27日読了)