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2007年08月17日

お城と漱石の住居跡

金曜日・晴れ / 外気温30度以上
今日は熊本に留まってお城を見てみたいと思っていた。しかし、それも暑さに逆らってまで無理はしないつもりでいた。一日が終わってみれば、なんとか目的は達せられたようだ。

けっこう早くに目が覚めてしまった。シャワーを浴びてから朝食。これまでだったら外へ出てどこかの喫茶店のモーニングサービスでも食べるところだが、現在のユーロ高を頼んでこのホテルの朝食をとることにした。(^_^) バイキング方式で日本食と洋食とがあったけれど、私は躊躇なく日本食を選ぶ。

日本食と言っても大したものが並んでいるわけではない。ご飯は白米と雑穀米の二種類、みそ汁、納豆、焼き海苔、生卵、九州特産の辛子レンコン、水前寺漬け、一文字グルグル、小梅、沢庵、柴漬け、といった内容。これらが並んでいて¥980 (6.38€) だから文句は言えない。

一度部屋に戻ってからホテルのフロントにあった観光案内パンフレットを見て、夏目漱石の住居跡を訪れることにする。地図を見るとちょうど熊本城の真ん中を突っ切っていくとそこへ出るようだ。フロントの若い人に確かめてみると「エッ、ここを歩くんですか? お城への道はゆるい坂になっていますし、歩いたら一時間ほど掛かると思いますよ」と驚いた顔をされた。そう言われたらムクムクと歩く気力が涌いてきた。(^_^)

image しかし、いざホテルの外へ出てみると(8時40分)かなりの日射しである。出来るだけ影になっている側の歩道を行く。洋の東西を問わずお城というのは外から眺めた方が楽しいと私は思う。ヨーロッパのお城の内部はどこでも余り大差がないように、日本のお城もやたら階段を上らなくてはならなかったりして、作りは同じような気がするのだ。熊本城の外観は全体にキリリと引き締まった緊張感を感じさせるもので、特に石垣と堀が素晴らしい。城の前を通る道はやがてゆるやかな下り坂になった。

追記
熊本城については次の二つのサイトが詳しい。「城は石垣、城は人」という言葉が実感として胸を打つ。
熊本城
熊本城

地図を見ながら歩いていったのだが、ちょっと危うく感じたのでちょうど通りがかった若い女性に道を訊いてみた。彼女が「私も同じ方向に行きますからご一緒しましょう」と言ってくれたので、そこから夏目漱石の住居跡まで彼女との会話を楽しみながらゆったりと歩く。これもまた旅の楽しさである。(^_^)

image 目的の家は想像していたよりもはるかに大きくて立派なものだった。朝9時過ぎという早い時間でもあり、この暑さだから見学人は私一人。しっとりと楽しめた。料金は ¥200 。かなりの部屋数があり、なによりもその庭が素晴らしい。しばらく縁側に座って庭を眺めながら汗の引くのを待った。もちろんクーラーなどはないのだが、要所要所に扇風機が置いてありその風にあたりながら座っていると心は明治時代に跳んでいた。漱石は熊本にいた数年間に5回ほど引っ越しをしているらしい。これもわたしの持っていた落ち着いた漱石像とは違って意外なほどの身軽さである。

ホテルに戻ったのは11時少し前。フロントの若い男性に歩いて廻ってきたことを告げたら、ちょっと驚いたような顔をしていた。(^_^) さすがに汗をかいたのでシャワーを浴びて着替える。出来れば大浴場があれば最高だけれどシャワーだけでも充分快適である。

夕食はホテルの近くにある焼鳥屋さんで食べた。かなり混んでいてなかなか流行っているのがわかる。生ビールを一杯飲みながら数種類の串を頼んだら、思っていたほどは食べられずにお腹いっぱいになってしまった。美味しかった! これで、寿司、ラーメン、刺身、焼肉、などに加えて焼き鳥も加わったからこの旅の「食」のバラエティの面では大いに満足。(^_^) ホテルに戻ったのは結構早い時間だったから、それからはネットに繋いでこのエントリを書いている。