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2009年04月22日

見えない壁

あとになって「そういうことだったのか!」と納得するって事はよくあるのだが、これもその一つ。

わたしは現在62歳。最近あることが気になっていた。
オーケストラのメンバーは年々入れ替わっているが合唱団もその点は同じである。で、新しく入ってきた彼(彼女)たちとわたしの間になにやら 薄い膜のようなもの が立ちこめているようなのである。

わたし自身はこれまでと変わらない態度で同僚達に接しているつもりなので、最初は「俺は嫌われているのかな」「もしかして、加齢臭とやらのせいでは」と思ったりもした。(最初は華麗舅と変換された。これ、ちょっといいかも)(^_^;)
しかし、ある日その原因に気がついた。

少し前にも書いたが若い韓国人同僚(女性)に 「パパ〜!」と呼ばれてショックだったことがある。聞いてみると 「わたしの父も62歳なんです」ということだった。それを機会に数人の若い同僚に確かめてみると彼・彼女たちの父親はほとんどがわたしとほぼ近い年齢だったのである。なるほど、わたしが感じた 薄い壁のようなもの は年上の者に対する敬いであったのか。しかし、儒教の教えが行き渡っている韓国と違ってヨーロッパの若者達にそんなものがあるとは思えない。

それで思い出したのは、わたしが60歳になったその日に真っ赤なセーターを着てプローベに出たときのこと。その辺のことはここに書いてある。

なんのことはない、自分で蒔いた種だったのである。(爆)