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2009年06月12日

La Traviata

わたしにとっては久しぶりの La Traviata 。同僚の数人が病欠届けを出したとかで、わたしまでかり出された。配役を見たら Violetta 役が変わっている。1 回目は歌ったはずの Angela Gheorghiu がキャンセルしたので、ちょっとガッカリ。

ギリシャ名らしき Myrtò Papatanasiu というソプラノは最高音部にちょっと金属音が感じられたけれど、ミュンヘンの水準以下ではなく、良く歌っていたと思う。容姿も悪くはないし、世界にはこれぐらい歌えるソプラノはごろごろ居るということになる。そこの壁を突き破って世界的なスターになるには技量だけではなくその他の何らかの魅力が必要だということなのだろう。

テノールの Jonas Kaufmann を生の舞台で聴くのは初めてだが、やはり逸材だ。イタリアオペラを歌って違和感のないドイツ人テノールは本当に久しぶり。Peter Seiffert の声質は明るく、よりイタリアの色を持っているのだが、いつの間にかドイツもの専業になってしまっている。 Jonas Kaufmann の声はそれに較べると陰影に富んでいてより表現の幅が広いようだ。今夜、彼に感じた若干の危惧は胸声の部分で、喉に負担が掛かっているのではないかという点。現在、上り坂の真っ直中だけれど、あまり歌い過ぎないでじっくりと育って欲しいと願う。

Besetzung

Musikalische Leitung: Keri-Lynn Wilson
Inszenierung: Günter Krämer
Bühne: Andreas Reinhardt
Kostüme: Carlo Diappi
Licht: Wolfgang Göbbel
Chöre: Andrés Máspero

Violetta Valéry: Myrtò Papatanasiu
Flora Bervoix: Anaïk Morel
Annina: Tara Erraught
Alfredo Germont: Jonas Kaufmann
Giorgio Germont: Simon Keenlyside
Gaston: Kevin Conners
Baron Douphol: Christian Van Horn
Marquis d'Obigny: Rüdiger Trebes
Doktor Grenvil: Christoph Stephinger
Giuseppe: Ho-Chul Lee
Ein Diener: Floras Todd Boyce
Ein Gärtner: Igor Bakan
Alfredos Schwester: Demet Gül

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

La traviata から引用