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2011年12月08日

Fidelio の4回目(今シリーズ最後)

今シリーズ最後の公演。4回目である。配役はこれまでと変わらず。

今回のシリーズで注目したのがタイトルロールを歌ったソプラノの Anja Kampe だった。 "Der fliegende Holländer" の Premiere でゼンタを歌っていた頃と較べるとずいぶん良い方に変化している。以前は若さと力で押し通す傾向が強かったのだが、今回のシリーズでは押さえるべきところでは押さえてリリックに歌い、ここぞというところでは持ち前の強い声を使っていた。本質的には美しい声を持ったソプラノだと思う。来年の1月初頭に来る "Der fliegende Holländer" でもゼンタ役を歌うようなので、どのような歌唱を聴かせてくれるのか、今から楽しみ。

今回のシリーズでフロレスタンを歌った Peter Seiffert は持ち前の美声で健在だった。彼はわたしよりもいくぶん若いという年齢なのに、あれだけの声を保っているのは立派だ。

それともう一人、バスの Stephen Milling はその風貌と歌い回しの相似性からして、もしかすると Matti Salminen の後継者たるバス歌手かもしれない。これから注目していきたい。

Besetzung

Musikalische Leitung: Zubin Mehta
Inszenierung: Calixto Bieito
Bühne: Rebecca Ringst
Kostüme: Ingo Krügler
Licht: Reinhard Traub
Choreographische Mitarbeit: Heidi Aemisegger
Produktionsdramaturgie: Andrea Schönhofer
Chöre: Sören Eckhoff

Don Fernando: Goran Jurić
Don Pizarro: Albert Dohmen
Florestan: Peter Seiffert
Leonore: Anja Kampe
Rocco: Stephen Milling
Marzelline: Anna Virovlansky
Jaquino: Jussi Myllys
1. Gefangener: Dean Power
2. Gefangener: Tareq Nazmi

Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper

Fidelio から2011年12月8日に引用