ドイツ再統一の祝日

水曜日・快晴 / 最高気温20度

6時半起床。今日は「ドイツ再統一の日」( Der Tag der Deutschen Einheit )で祝日。ドイツには16の州があってこの日は各州が持ち回りで祝典を行うことになっている。今年はバイエルン州の当番ということで、まず教会でのミサを行ったあと、Nationaltheater での祝典があった。

ケント・ナガノ氏の指揮でオーケストラが「バラの騎士・組曲」とベートーベンの第九交響曲から合唱付きの4楽章だけを演奏したのだが、昨夜「タンホイザー」をやっている最中に、第九の合唱に出てくれないかと打診があった。それを引き受けて今日は朝から劇場へ。

今日の警備は物々しいもので、劇場に入る者は、身分証明書と劇場パスを提示しなくてはならなかった。わたしの場合はパスポートと劇場パスである。ちょうどわたしの後ろにはケント・ナガノ氏が来ていて彼も USA のパスを提示していた。それが済んでから警備員がわれわれの手の甲とか腕に確認のスタンプを押す。なんだかディスコに入るような感じ。ケント・ナガノ氏に「あなたも手にスタンプを押されたのですか?」と訊いたら、それはさすがになかったそうだ。(笑) われわれの楽屋が並ぶ廊下には4人の警官が警備していて不審者をチェックしていたがこれもわたしには初めての経験。

10時から本舞台での練習があったのだが、進行の段取りなども試していたから待ち時間が多かった。われわれの出番は12時を過ぎたころ。終了は午後1時頃だった。

素晴らしい天気だったから久しぶりに劇場から Max-Weber-Platz まで歩く。空腹も手伝って帰宅したときにはすっかり疲れていた。テラスで Weißbier を飲みながらブリギッテが作ってくれていた昼食を食べ、コーヒーを飲んだあとはベッドに直行して昼寝。1時間ほど眠って起きて、元気になった。

今日の祝典はテレビでも実況放送していたのでそれを録画しておいた。それを一通り観おわると外はもう薄暗くなっていた。秋の日は短い。