「トム・ハザードの止まらない時間」を読了

2019年2月2日(土)

読み進めるのにちょっと苦労した一冊だった。途中で読むのをやめようかと思ったことも二度、三度。

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下はSF研究家の牧 眞司 氏による解説の冒頭。

本書はマット・ヘイグ How to Stop Time の全訳である。加齢が極度に遅く進む遅老症 (アナジェリア) のため、歴史の中に身を潜めるように生きつづけるトム・ハザードの愛と孤独を巡る物語だ。

この短い文章がこの本のほとんど全てを述べている。わたしはもう少し起伏のある物語展開を期待していたので、隔靴掻痒の感が最後までつきまとった。

孤独の描写はかなり丁寧に書かれているが、愛を語る表現にはもう少し高揚感があって欲しかった。

面白く読んだのは歴史上の有名人、例えばシェークスピア、そしてフィッツジェラルドなどとトム・ハザードが絡む部分。数年前に見た映画「ミッドナイト・イン・パリ」(ウッディ・アレン監督)を思い出した。

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