2020年3月5日(木)
今シーズン4回目の定期公演。マリス・ヤンソンスが亡くなってからの初めての定期公演である。オール ベートーベンプログラム。
始めて生で聴く「トリプルコンチェルト」はとても面白かった。休憩後に楽しみにしていた4番の交響曲はなんだか肩すかしを食った感じ。後に残るものがなかった。
2020年3月5日(木)
今シーズン4回目の定期公演。マリス・ヤンソンスが亡くなってからの初めての定期公演である。オール ベートーベンプログラム。
始めて生で聴く「トリプルコンチェルト」はとても面白かった。休憩後に楽しみにしていた4番の交響曲はなんだか肩すかしを食った感じ。後に残るものがなかった。
2020年1月17日(金)・晴れ/最高気温12度
6時半起床。
昨夜も2度途中で目が覚めた。ブリギッテが10時から UNI があるのでいつもの時間に朝食。
わたしも10時過ぎに家を出てまずは眼鏡の Fielmann へ。ここであつらえた眼鏡の鼻パッドが、日本旅行中に紛失していた。それを修復して貰う。
そのあと ALDI に立ち寄り携帯のプリペイドカードを購入。そして Rosenheimerplatz のケバブ屋で昼食。これを食べるとミュンヘンに戻ってきたという感じになる。(笑)
午後になって強烈に眠くなってきたので昼寝。よく眠れた。
今日から10日間の予定で二人の孫を預かるので、昼寝のあとは住まいの掃除と片づけ。ちょうど良い機会なので懸案だった絨毯を洗濯して貰いに車で持っていく。
17時過ぎにユリアとヨハナ、ヨナスがやってきた。
わたしは独日協会主催のコンサートがあるので18時過ぎに家を出る。津軽三味線というので大いに興味を持って出掛けたのだが、ピアノと歌が入るコラボレーションだった。
スピーカーを通した音に最後まで馴染めずに21時過ぎに帰宅。わたしの耳には三人の出す音のバランスがもう一つ納得いかなかったのである。これはわたしの時差ボケのせいかもしれない。
2019年12月21日(土)・曇りときどき晴れ/最高気温11度
10時起床。
午前2時頃に一度目が覚め,そのあとしばらくしてまた寝付いたら目が覚めたのは9時50分だった。よく眠れて嬉しいけれど、これで時差ボケが治ったと思うのは気が早い。数年前にも同じようなことがあったことを思いだした。
朝食はホテル近くの牛丼屋「スキ屋」でとる。わたしは「焼き魚(鮭)定食」・390円、ブリギッテは「納豆定食」・330円をおいしく食べた。
食後にコーヒーを飲みたくなったのでそこから近いところにある「コメダ珈琲」でブレンドコーヒーを飲みホテルに戻る。急いで身支度を調えてから友人と約束した「ギアの公演」へとタクシーで移動。
この公演は内容も、小劇場内部の佇まいも,舞台機構、そして観客の反応も素晴らしいものだった。まさにプロの仕事。なんと言っても男性4人、女性1人の演技者たちが秀逸。それぞれの個性豊かな得意技の連発に感嘆!
90分ほどの公演を満喫して、次に訪れたのは法然上人ゆかりの「知恩院」。友人のご両親が眠っているお寺で、彼女のお墓参りに付き合った。
ここも一般の観光客では入れないところまで一緒に入れて貰い神妙に坊さんのお経を聞いて焼香してきた。宗教というものに距離を置いているわたしとしては微妙に違和感がある。
そのあと「八坂神社」の脇を通り過ぎて祇園へと徒歩で向かう。「花見小路」と呼ばれる通りを往復してから高島屋デパートまでそぞろ歩き、3階の喫茶店で日本茶(煎茶)を飲む。
会話が興に乗りあっという間に今夜の夕食を予約しておいた中華料理店「東華菜館・京都・本店」へ。
そこで友人の家族と落ち合い総員5名で円形テーブルを囲む。伝統的な中華料理店らしい。味の方はミュンヘンの中華料理店とは比較にならないまでも、突き抜けておいしいというほどでも無かった。期待が大きすぎたかもしれない。
闘病中の友人の体調もあるので21時過ぎにお開きとしホテルに戻る。
2019年10月24日(木)
今シーズン二回目の定期演奏会を聴いた。ずいぶん前に届いたプログラム冊子ではブルックナーと載っているが、変更になったらしい。相変わらず顔色が青白くて健康状態が心配になるヤンソンス。
今日のプログラムはやはり後半のショスタコーヴィチが面白かった。
2019年10月22日(火)・曇り/最高気温15度
またまたブリギッテの旧職場の女主人が行けなくなったので Nationaltheater の切符が回ってきた。今日はバレエ・「コッペリア」である。
このバレエは名前だけはさすがに知ってはいたが舞台を観るのは始めて。幕が開いて音楽が始まると「あれ? このメロディーはコッペリアのものだったのか」ということを知り自分の迂闊さを恥じた。
われわれの席の周りは子供達で一杯。付き添いの先生たちも4人ほどいたので聞いてみたら,この子供達はダッハウ (Dachau) にあるモンテソーリ学校 (Montessori Schule) の1年生〜3年生の生徒達で、Nationaltheater の企画で招待されたらしい。とても興味深いこと。
バレエの演出は全く古典的なものでバレエの楽しさを誰にも分からせるものだった。音楽も誰の耳にも馴染んだものなので今回の企画にはピッタリだった。
2019年9月26日(木)
今日から8回にわたるバイエルン放送交響楽団の定期公演が始まった。月日の流れは本当に速いものである。
今シーズンの皮切りはグスタフ・マーラーの「復活」
この曲はわたしも何回かやったけれど、いろいろな要素が入っていてとても面白い。シーズンの幕開きにふさわしい選曲だった。
2019年9月14日(土)・晴れ/最高気温23度
8時起床。
昨夜眠る前には「カローラの出産は明後日の日曜日ぐらいになるかな」と話していたが、明け方5時過ぎにブリギッテに揺り起こされた。
誕生は午前1時24分で母子共に健康で安産であったという知らせに安心し、続いて眠ろうと思ったのだが、結局朝まで眠れなかった。起床してからも友人、知人に知らせたりしていて朝食は遅い時間となる。
お昼前に急に眠くなり一時間の昼寝。さすがにブリギッテも寝不足で疲れたらしく、わたしのあとに昼寝をしていた。
午後になってようやく体調が戻ってくる。今夜は GASTEIG でのコンサートもあるし、数日続いたウォーキングもこのへんで休みを入れた方が痛む左足には良いと思い、午後も家の中。
美容室に髪を切ってもらいにいったブリギッテを待って夕食。そのあと20時前に家を出て GASTEIG へ。7時半にはもう外が暗くなっていてなんだか寂しい。
今夜は GASTEIG の入り口で厳しいチェックがありバッグを開けて見せなくてはならなかった。「???」と思ったがどうやら今夜のオーケストラがイスラエル フィルハーモニックオーケストラなのでテロを心配してのことらしい。
会場に入ってからも舞台を背にしたボディーガードの屈強な男性2人が客席を見張っている。演奏会を聴きに行ってこんなのは初めての経験。幸い何事もなく終了し、帰宅は23時40分。
2019年9月14日(土)
今夜は数年ぶりに Zubin Mehta の指揮姿を見た。ずいぶん足腰が弱っているということは聞いていた。登場は黒い杖をついて。足もとはかなりおぼつかない。
前半は Ödön Pártos 作曲の短い曲。その後はベートーベンのピアノコンチェルト3番。ピアニストの Fazil Say はただ者ではないと思える。鬼才と言ってもいいかもしれない。こんなに起伏があってダイナミックレンジの広い引き込まれるようなピアノ演奏は初めて。
アンコールに弾いた現代曲は左手をピアノの中に突っ込んで弦を押さえたり。その響きが三味線の太棹を連想させて面白かった。
休憩後のベルリオーズはこのオーケストラと Zubin Mehta のお得意の曲目なのだろう。安定感のある演奏だった。聴く席によって違うのは承知だがこのオーケストラはザラザラした手触りの響きに感じた。反面、骨太な感じではある。嫌いではない。
今夜の Zubin Mehta は大サービスでアンコールに「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲、そしてもう一曲はヨハン・シュトラウスのDie Fledermausからのポルカ。聴衆は大喜びで最後はスタンディング・オベーション。終演は23時だった。
2019年6月27日(木)・快晴/最高気温32度
6時半起床。
7時過ぎに出掛けるブリギッテを送り出してから朝食。そのあとでシャワーを浴び、今夜から泊まる義妹の息子のベッドを整え、洗濯が終わった衣類を庭に干し、Bio のお店に買い物に行く。それほど暑くない午前中にできるだけ用事を済ませておく。
ブリギッテは11時過ぎに1度帰宅して住まいの掃除をし、お茶漬けを食べ、午後一時過ぎにまた午後の講義へ。
わたしは甥子と一緒に昼食(ブリギッテが買ってきた Pizza)を食べたあと昼寝。1時間以上も眠った。
目が醒めてからカレーを作りにかかる。ブリギッテはまだ本調子ではないので甥子と一緒に簡単に食べられるものを準備した。彼は日本のカレーが大好きな男なので彼が来た時には大抵カレーを作る。
18時過ぎの Tram で Nationaltheater へ。演しものは Kirill Petrenko が振る「サロメ」。
とにかくトラムの車内が半端じゃない暑さ。とてもじゃないがネクタイなどしていられない。
今日は Festspiele 初日なので玄関の階段には赤い絨毯が敷かれて、ちょっと華やかな感じ。
今夜の席は BALKON の一列目だったので指揮者の動きがとてもよく見える。
1幕もののオペラなので22時前には終了。帰宅しての Weißbier がおいしかった。
今夜は Festspiele の初日を飾る SALOME 。思いがけなく切符を1枚だけいただいた。本来ならブリギッテが行くべきなのだが、お腹の調子がまだ悪いということでわたしが代行。
Festspiele 初日ということできちんとした服装をして行こうと思っていたが余りの暑さにネクタイは勘弁して貰う。それはわたしだけではなく平土間の席でもノーネクタイの男性が目立った。
オペラの感想だけれど、音楽面では完璧だった。サロメを演じたソプラノの独壇場。そのほかの歌手陣も文句のつけようがない。
陰翳の深いそれでいて滑らかなオーケストラ。ちょうどわたしの席からは Kirill Petrenko の指揮ぶりがよく見えた。時にハッとするアクセントの付け方など感心しきりだった。
演出、舞台装置はもう少し荒削りな刺々しさのあるものであって欲しかった。整いすぎて清潔感さえ感じさせる舞台でわたしにはちょっと物足りない。肩すかしを食った感じ。
終演後のカーテンコールでもほとんどブーの声は聞こえず、ブラボーが支配したが余り熱のこもったものではなかった。
営業的には2時間足らずの休憩なしのオペラを初日に持って来たというのはいかがなものか。せっかく高い料金を支払い、華やぎ、着飾って来た観客は幕間を楽しみにしている人もいるんじゃなかろうかと思うのである。こちらも肩すかしを食らった感じ。
2019年6月12日(水)・曇り/最高気温19度
7時40分起床。
6時20分に1度目が覚めて食卓に来たら、すでにブリギッテが身支度を調えて食事中。「まだ、寝ててもいいんじゃない?」というお言葉に甘えてベッドに戻り一時間ほど眠った。
グッスリと眠ったせいか元気が出て昼食にいなり寿司を作っておいてあげようと、取りかかる。ついでにキュウリ、ニンジン、大根の浅漬けも作った。
そのあと数日前から切れていた Weißbier を車で買いに行く。ブリギッテ用のノンアルコールのビールも購入。
昼食は12時半に友人と待ち合わせ久しぶりに金魚飯店へ。炒飯とサッパリとした野菜炒めを食べながら話が弾んだ。
そんなところに旧同僚の U さんから「今晩、オペラを観に来ませんか?」というお誘い。一も二もなくOKの返事をする。演しものは Lucia di Lammermoor。若い歌手たちが素晴らしいという。
15時頃に家に戻ってみるとブリギッテは12時までの UNI の講義を終わって帰宅していた。しかし昼食はメンザで食べてきたという。せっかく驚かせようと作ったのに残念。 WhatsApp で連絡すれば良かった。まあ、いなり寿司は夕食に食べればいい。
16時から再び講義のあるブリギッテとは18時半に劇場の楽屋口で待ち合わせる。そこで U さんに会いチケットを渡して貰う。彼はこのオペラに乗っていないのにわざわざ来てくれて感謝。
オペラの模様は別エントリにした。帰宅は22時40分。
思いがけなく旧同僚の U さんからの突然のお誘いで観ることが出来た。
この演出は2015年1月29日に一度観ている。
舞台にカブリオレが出て来る演出はうっすらと憶えていたがその他は全く忘れている。余り好きな舞台ではない。
定年になって7年も経つので、今回は遠慮せずに思ったままを書いてみる。(年寄りの繰り言?)
歌い手はエドガルドを歌った Javier Camarena がピカイチだった。素晴らしく明るく輝きのある透明な声で力強さも兼ね備えたテノール。演技も悪くない。惜しむらくは容姿がもう一つ。
エンリーコを歌ったバリトン George Petean も健闘。
そして期待していたルチア役の Pretty Yende はこの役としてはごく平凡な歌唱。「昔は良かった!」という台詞は使いたくないけれど、今夜、この役に限っては Edita Gruberova の偉大さに思いを馳せた。
ひどかったのが Raimondo の Dario Russo で声は大きいのだが音程が全く定まらず、アンサンブルの場面で彼が入ってくると音楽がぶち壊しになった。演技も下手。この配役は疑問!
2019年5月30日(木)
今シーズン最後の定期公演。
相変わらずかくしゃくとした姿の Herbert Blomstedt 氏を目にすることが出来て幸せだった。
今夜のプログラムは全てが素晴らしい演奏で大感激。シベリウスも面白かったが、わたしはやはりメンデルスゾーンに心を打たれた。1978年だったか次の年だったかに訪れた時のスコットランドの空気感が蘇ってきて、三楽章などは涙が流れそう。
休憩後に演奏された短い曲の作曲者 Wilhelm Stenhammar というのは始めて知った。あとで調べてみよう。
それにしても素晴らしいオーケストラである。来シーズンが楽しみ。
2019年5月29日(水)
グルックのオペラはこれまで観たこともやったこともなかったので興味津々で観た。
配役の中でわたしが知っているのはタイトルロールを歌った Dorothea Röschmann だけ。平土間の5列目で新しい眼鏡をかけてみると彼女も歳をとった。
ソロ歌手たちも合唱もオーケストラにも不満はなかったけれど 演出と Choreographie には疑問が残った。特に Choreographie はほとんどあらゆる場面で出てきてうるさいと感じた。わたしには歌の邪魔をしていると言っても言い過ぎではないレベルだった。残念。
2019年5月29日(水)・曇りときどき雨/最高気温14度
7時45分起床。
ブリギッテはすでに出掛けていて、シャワーを浴びたあとわたしひとりで朝食を済ませる。
昨夜 Fielmann から眼鏡が出来上がったというメールが来ていたので10時近くに家を出て受け取りに行く。その途中、クリーニング店に立ち寄りセーター3枚とYシャツ1枚を出す。
今回も眼鏡は保険が効くとかでタダ。かけてみるとクッキリとは見えるけれどちょっと度が強い感じがしないでもない。しかしこれはいつものことなのでそのうちに慣れるだろう。
そのあと MUJI まで足を延ばし Aktenordner (書類用ファイル)などを見て回る。「認知症セミナー」でいただいた資料などが溜まっていて今のうちに整理しておかないとあとで整理するのに困るのは必至だ。
帰宅してしばらくするとブリギッテが帰宅。一緒に昼食を食べたあと1時間の昼寝。ブリギッテは15時過ぎにまた UNI の講義を聴きに出掛けていった。
彼女とは劇場で落ち合う。今夜のオペラもブリギッテの元雇い主から回ってきた切符。“Alceste” というバロックオペラでギリシャ悲劇に題を取ったもの。
帰宅は22時40分頃。雨に会わずに済んで幸運だった。
今夕も20時から GASTEIG での定期演奏会。
アルバン・ベルクのこの作品は多分聴いたことがないと思う。あえて予習をしないで出掛ける。
最初から最後まで曲の中に入り込めずに周りでウロチョロしている感じで終わってしまった。しかし、こんな機会でないと聴かないと思うのでこの曲と出会ったことには素直に感謝。
お目当てはマーラーの5番。
これはオーケストラのうまさが光った。どんなにフォルテッシモになっても全体の音が潰れず、見通しの良い風景が見渡せる。わたしは若いホルン奏者のもたらす豊潤で揺るぎの無い音に酔った。
2019年5月7日(火)・晴れ/最高気温14度
8時起床。
昨夜からブリギッテに勧められていた体操教室への断りを貫き通す。昨日は Krankengymnastik で疲れたし、そのあと7Km のウォーキングもしている。自分の体調を考えて今日はそれをしない方が良いと判断しただけ。
彼女がひとりで出掛けた後ゆったりとシャワーを浴び、洗髪をする。
昼食には「スパゲッティ・ナポリタン」をクックパッドのレシピを参考にして作った。トマトケチャップにオタフクのお好み焼きソースを混ぜたソースが少し甘かったけれど、悪くはない。
そのあと1時間の昼寝。
午後は読みかけの電子本を読んだり。今夕は独日協会主催の日本舞踊の催しがあるので19時からの開演に間に合うように家を出る。
18時半からわれわれのアパートの住民総会があるのでブリギッテはそちらに出席。
公演は素敵なもので、日本の伝統的な踊り(例えば「老松」)など素晴らしかったが、個人的にはリストのピアノ曲「メフィスト・ワルツ」に振り付けた日本舞踊が面白かった。
公演のあと演者の皆さんを囲んでの食事会があったのでそれに参加して帰宅。久しぶりに遅い帰宅となった。
今夜は演奏会へ。明朝は白内障の手術があるのだが、まあ、いいか。^^;
最初のリストの作品はシューマンの交響曲によく似た響き。先日読んだ本「巡り会う才能ー音楽家たちの1853年」を読んでいたのでこれまでとは違った聴き方が出来たのかも知れない。
このオーケストラはどの曲もなんだか平板に聞こえた。ピアニストの Kit Armstrong は舞台に出てきたとき、その幼い容姿にちょっと驚く。高校生かと思ったら26歳だそうだ。(笑) 今日のプログラムではこのモーツァルトが一番楽しめたかな。
ブラームスの三番は彼の他の交響曲に較べて聴いた回数が少ないからか「あれ?こんな曲だったかな」という思いがあった。
明日は早起きしなくてはならないので、アンコールを聴かずに会場をあとにした。
今夜はオールベートーベン・プログラム。どちらも好きな曲なので大いに楽しめた。
Leonias Kavakos が前半は弾き振り。この協奏曲の弾き振りというのは初めての体験だったので興味深かった。
七番の交響曲は最後に行くにしたがってかなりの盛り上がり。このオーケストラのしっかりした技量が感じられる。そして Kavakos のテンポは両曲ともに粘着性が感じられた。もう少し軽やかさがあった方がわたしは好き。
2019年3月19日(火)
プッチーニ作曲のこのオペラを観るのは始めて。今夜は新演出の2回目の公演。
このオペラはヨーロッパの劇場では余り上演される機会がない。題材がアメリカ・カリフォルニアを舞台としていることはそれほどの意味は持たないだろう。多分、女声が2人しか登場しないということもあるのかなぁ、と思ったり。それと典型的なアリアがソリストに与えられていないからかもしれない。
それはともかく、今夜の公演は高水準のソリスト陣が楽しませてくれた。特筆すべきはやはりミニーを歌ったソプラノの アニヤ・カンペ だった。プッチーニの厚いオーケストラの響きを突き抜けてクッキリ聞こえてくる声の強さもさることながら破綻のない声のフォルムと演技力がわたしをオペラの世界に没入させてくれた。
Jack Rance を歌った John Lundgren も素晴らしい響きのバリトン。彼が歌うもっと他の役も聴いてみたくなる。
Dick Johnson 役のテノール Brandon Jovanovich も立派な声で不満はないのだが高音にブッフォらしい色を感じたのがわたしとしてはもう一つだった。
第三幕で彼が歌う “Ch’ella mi creda libero e lontano” という短いアリアを聴いた時には自分の学生時代を思い出した。このアリアはとても短いものなのだが、最後に高音の「B」音が出て来る。それで、わたしの学生時代はこのアリアを歌って「わたしは高音の “B” もちゃんと出ますよ」というデモンストレーションに使っていた。(笑)
演出は決して奇をてらったものではなくプッチーニの音楽に沿った、観客を戸惑わせることのないオーソドックスなもの。個人の好みではあるが、わたしはこういう演出が好き。とても楽しい夕べだった。
今夜は久しぶりで Bernard Haitink の指揮。プログラムはベートーベン。
彼は気管支炎に掛かり、まだ充分に回復していないという医師の診断で前半のプログラムは若い指揮者が振った。この曲はわたしはまだ歌ったことがないし、ライブで聴くのもはじめて。新鮮だった。
ハイティンクが振ったベートーベンの第九は淡々と進んで、わたしにはちょっと起伏に乏しいように感じた。バリトンソロは秀逸。Nationaltheater で歌ったイヤーゴも素晴らしい歌唱だったし、今が旬の歌手なのかもしれない。
わたしはこのオペラを観たこともなければ演じたこともない。わたしが Nationaltheater で歌っていた26年間、このオペラが掛かったことはなかった。
ただ、このオペラの中でライオネルという役が歌うアリアはテノールの定番で,
学生時代に勉強したことはある。
それと「庭の千草」としてよく知られているアイルランドの歌「夏の名残のばら」(The Last Rose of Summer) がオペラの中で歌われることぐらいを知識としては知っていた。
どうしてこのオペラが Nationaltheater で上演されていないのかを、舞台を観ながら考えていた。スメタナの「売られた花嫁」が上演されているのなら「マルタ」がそうでないのはどうしてなんだろう? その時その時の劇場支配人のポリシーなのだろうか。
確かに音楽的にはこれといって光る部分はないように思う。かなりオペレッタ寄りの作品といっても良い。今夜の聴衆はかなり熱烈なブラボーを送っていたけれど、そういう層の聴衆に向けられた作品なのかも。
今夜のソリストの中では主役の2人がやはり舞台を支えていた。その他のソリスト達は聴いていて時に気恥ずかしさを感じて舞台から眼をそらせることが数度。^^;
それと今夜の指揮者のテンポにはときおり違和感を感じた。例えばライオネルを歌ったテノールはスピントで高音も安定し、とても良いと思った。それだけに彼の歌うアリアはもう少し叙情的でタップリしたテンポで歌わせてあげたかった。
そして一番安定していて楽しく聴けたのは「合唱」だった。(^_^)
ROLIOT の演出はときおり「クスッ」と笑えるところもあったけれど、大団円の数分間はこれぞ ROLIOT という感じで「ああ、面白かった!」と聴衆に感じさせるものだった。このへんはちょっとあざといけれど流石。
この切符は先月、友人から引き取ったもの。その時には眼の手術日が11月12日と決まっていたのだが、5日もすれば元に戻っているだろうと楽観していた。
しかし今日の時点で、手術した眼の中の気泡はまだ消えていない。ブリギッテに横について貰って歩かなかったらちょっと無理だったかもしれない。^^;
しばらく振りの Sächsische Staatskapelle Dresden で、指揮者のブロムシュテットとピアニストのアンスネスはライブで聴くのは初めて。この2人はウェブ上でも高評価なので楽しみにしていた。
今日の席は GASTEIG の最上階の最後尾の前の列。しかし視界は良好。急角度のために前の席に座った人の頭が視界を妨げるということがないのは吉。しかし今夜はまだ右眼がよく見えていないので階段を上り下りするのはちょっと怖かった。
舞台から飛んでくる音も想像していた以上にクリアで一音一音が快く聞こえる。しかし休憩後の交響曲一番の時に気がついた。よく言われる「定在波」らしきものが何度かわたしの耳には聞こえてきたのである。
演奏はじつに立派なもの。ピアニストのアンスネスは想像して以上に骨格のしっかりしたつぶ立ちの良い音で、テクニックも万全。また機会があったら聴いてみたい人である。
指揮者のブロムシュテットも年齢(91歳)を感じさせない若々しさ。舞台への出入りの際の歩行も全く年齢を感じさせない。出てきた音楽は贅肉のない筋肉質のもの。いいものを聴かせて貰った。
2018年11月1日(木)・曇り一時晴れ/最高気温15度
8時半起床。
気持ちの良い眠りだった。今日の予定は二つで13時に友人夫妻と会食。そして夜は バイエルン放送交響楽団の定期公演 2/8 である。
昨日アンナから今日の朝食に招かれたのだが、先約があったのでわたしは断った。遅い朝食のあと13時からの昼食は辛い。その間、午前中は溜まっていたアイロン掛けを済ませる。
友人夫婦と13時に市内(Tal)にある Schneider Weißbier のお店で落ち合って昼食(Schweinebraten + Weißbier)。15時頃に帰宅して昼寝を45分間。
夜は20時から GASTEIG での定期公演を聴く。
指揮するはずだったヤンソンスが病気療養中のため代役が立った。替わった指揮者はともかく、バイオリン協奏曲のソロを弾いた Leonidas Kavakos は素晴らしかった。音の粒は立っているし、ピアニッシモも美しく、それ以上にテクニックの華麗さは特筆もの。世界は広い!
聴く前は「春の祭典」を楽しみにして出掛けたのだったが、ショスタコービッチに今日はしびれて帰宅。大いに満足して家に着いたのは22時半。これから荷造りをして明朝は早起きしなくては。
2018年10月21日(日)・晴れ/最高気温13度
7時半起床。
今朝は約5時頃にブリギッテが一泊泊まりの旅に出発することになっていた。いつものわたしならこの時間には眼が覚めているはずが、目を覚ましたのは5時11分!すでに彼女は出発したあと。アルアルである。(-_-;)
それから二度寝をして目を覚ましてから一人で朝食をとる。今日は日曜日なので特別することもない。日中は誰に妨げられることもなくゆったりと過ごすことが出来た。
夕方17時から河村尚子さんの演奏会に出掛ける。以下がそのプログラム。
Chopin und die Polen seiner Zeit
Frédéric Chopin:24 Preludes op.28
Introduction et Polonaise brillante für Violoncello und Klavier, op.3
Sonate für Klavier und Violoncello op.65Hisako Kawamura, Klabier
Uli Witteler, Violoncello
Michael Atzinger, Rezitation
河村尚子さんのピアノをきくのは今日が初めて。テクニックもしっかりしているし、音も美しい。ピアニッシモの表現も素晴らしかった。彼女の将来がどのように展開していくのか楽しみである。
10月も半ばを過ぎてようやく秋の音楽シーズンを迎えた。今夜はバイエルン放送交響楽団の定期公演の第一回目である。今日のプログラムはチェコ人の作曲家のもの。
指揮者もソロのバイオリニストもわたしは初めて。バイオリニストはテクニックの素晴らしい人でしきりに感心したが、現代の若い演奏者としては普通なんだろうか。
ドヴォルザークのバイオリン協奏曲は時々彼らしい響きが聴けたけれど馴染めないまま終わった。そしてアンコールにソリストが弾いたのはパガニーニの小品。これがアクロバティックなもので聴衆は大喜び。
Josef Suk の交響曲は消化不良のまま聴き終えた。最後まで聴くのはかなり忍耐を必要とする。先週末は2日間チェコのプラハに滞在したのだが、その時に食べたチェコ料理を連想してしまった。^^;
今日のプログラムを下に記す。
どちらの曲もあまり聴いたことがない。特にバーンスタインの曲はほとんど知らないのでこちらを予習して出掛けた。ライブで聴いてみると、しかしこれは面白い。聴いていて身体が動き出すのを抑えるのに苦労した。^^;
そしてバーンスタインの曲のあとにラフマニノフを聴くと後者が古風でいかにも大げさ。この間の距離感をかなり感じた。
アンコールにはラフマニノフの小品を Pappano と連弾で弾いたのが面白かった。その楽譜は iPad にインストールされたものだったのがこれまた新鮮。
今夜はヤナチェックのオペラ「死の家より」(Aus einem Totenhaus)を観た。このオペラはこれまで聴いたことも見たこともない。
今日は開演前の説明会(Einführung )に参加して話を聞いた。その時にはドストエフスキーとの関連性、このオペラの概要などについて理解したような気になったのだが、いざ舞台の幕が開くとそんな知識はどこかへ飛んでしまった。(-_-;)
わたしを混乱させたのは演出である。音楽だけに心を集中させて聴いているとそれほどの違和感はないのだが、目を舞台に向けるととにかく情報量が多くて戸惑ってしまった。
自分の理解力不足を棚に上げていうのだが、この舞台で多用されていたカメラの使い回しにもう少し整理があっていいと思う。舞台上の歌手達の動きとカメラワークの整合が取れていないように思われて、演出家の独りよがりと感じる箇所が多かった。
この演出を理解するにはあと2回ほどは観ないといけないのではないか。でもそれだけの気力はわたしにはない。
今夜は定期公演の7回目。この曲を生で聴くのは多分初めて。今夜と同じ組み合わせのCDを Apple Music で探して予習。
こんな時には Apple Music がありがたい。下は今日のプログラムから。
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いや〜、楽しい演奏会だった。管楽器、打楽器群が大活躍。皆、しっかりした高度な技術の裏付けがあるからどんなときでもグチャグチャにならず、見通しの良い演奏。中でもホルン奏者が名人芸。
弦の連中もノリにノッて若いチェロ奏者など喜びの表情を浮かべながら早いパッサージュを弾いていた。こういうのを目の当たりにするとこちらまで楽しくなる。
その他にもいろいろな楽器(?)がおもちゃ箱をひっくり返したように出てきて、驚かされること数度。途中でギターとマンドリン(それともラウテ?)まで加わったが、これは音が聞こえなかった。^^; わたしの聴力の劣化かもしれない。
この曲の面白さはかなり高級なステレオ装置で聴いても伝わってこないかもしれないなぁと思う。やはりライブは素敵だ。
久しぶりのオペラ。
先日 Premiere だったこのオペラをわたしは歌ったこともないし観たこともない。
数日前に街で出会った現役の同僚と立ち話をしたら、演出はひどいと言っていたので興味津々で臨んだ。まあ、新演出が合唱団員に誉められるというのはあまり無い。(笑)
切符は完売だそうである。
先ほど帰宅したのだが、同僚の話には納得がいった。演出家にはヴェルディの音楽に対するリスペクトがゼロといっても良いかも。ソリストの中に音程が定まらない人がいて、それも気を削がれた原因だった。
今夜はバイエルン放送交響楽団の定期公演5回目。ブリギッテも気分転換をしたいということで聴きに行くことにしていた。しかしその時間になるとブリギッテの疲れが目立ったので結局わたし1人で行くことになった。
今夜はヤナチェックのオペラ「利口な女狐の物語」のコンサート形式である。わたしはもう日本を離れていたが、1978年二期会による公演で長野羊奈子さんが歌ったという記事を読んだ。わたしにとっても懐かしいオペラだが、コンサート形式というのはどうなんだろう。
体調がイマイチないせいか音楽が始まっても集中できず、休憩時には帰宅しようと考えていたら、休憩無しの演奏だった。(汗) 指揮者の Franz Welser-Mest は初めてのライブ経験だったが華が感じられなかった。
今夜はバイエルン放送交響楽団の定期公演4回目。
ストラヴィンスキーの作品は変拍子がとても面白かった。今の時代だから頭脳も身体もそれに気持ちよくついていけるが、初演当時の聴衆はどう感じたのだろう。
Hummel のトランペットは今日は E-Dur で演奏された。コンサートで演奏するときにはやはり半音高い調の方が映えるのだろうか。
ベートーベンのミサ曲 C-Dur はわたしはソロパートも合唱も歌ったことがない。ソリストはあまり感心しなかったけれど合唱は美しかった。
今夜はいただいた切符でプッチーニの三部作を観てきた。今夜も満員御礼。指揮者が Kirill Petrenko だから?
このオペラはゲルゼンキルヒェンでやった記憶がかすかにあったが、舞台を見ていて思いだした。わたしはこのオペラで Liedverkäufer という端役を歌ったのだった。
恋人役の Luigi を歌った Yonghoon Lee の歌唱はお見事。ヨーロッパの過去の名歌手に較べるともうちょっとのプラスアルファが欲しいけれど。
このオペラは初めて。ニューヨークでの初演がプッチーニが期待したような成功でなかったというのが頷ける。玄人受けするオペラなのかもしれない。
これも映像では観た記憶があるが舞台は初めて。今日はテノールの Pavol Breslik が喉の故障で歌えないということで口パクで演技をし Opernstudio のテノールが舞台の袖で歌った。悪くなかった。若いテノールにとっては大きなチャンスだったことは確か。
タイトルロールを歌った Ambrogio Maestri の安定感ある演技と歌唱が光った。Lauretta の歌う有名なアリアは単独で歌われるよりもアップテンポだったけれど客席からは Brava! の声が掛かった。
今夜の定期公演が今シーズンの最後となった。
プログラムはメシアン作曲のもの。わたしにはまったく馴染みがない。CDも持っていないしApple Musicにも無かったので予習のしようもない。ぶっつけ本番で聴くことになった。
Pierre-Laurent Aimard, Klavier
Chor des Bayerischen RundfunksLeitung: Kent Nagano
Komponist: Olivier Messiaen
Werk: »La transfiguration de Notre-Seigneur Jésus-Christ«
メシアンの曲はわたしの定年間近に Saint François d’Assise というのをオペラでやったがもの凄く大変だった記憶がある。その時も Kent Nagano 氏の指揮だった。Mein zweiter Blog : 「Saint François d’Assise 」の Premiere
この定期公演はわれわれの友人夫妻も一緒だが、彼達は休憩まで聴いて帰っていった。^^; 彼達の席はわれわれのそれよりも良い席なので、休憩のあとはその席で聴いた。
休憩後の方が長く感じたのはメシアンの音楽に共感が得られなかったからかもしれない。数分に1度、はしごを外されたような気分になり終盤に近づくにつれてストレスが溜まってきた。
この曲は演奏する方も大変だと思う。合唱はほとんど歌いっぱなしという感じ。オケも合唱もさすがだった。
4月6日(木)・曇り/最高高気温8度
7時起床。
最高気温が8度と肌寒い一日だった。朝食のあとはいろいろな雑用。
昨日BRSO定期のプログラムが届いたが、来シーズンは席を替えようと思っていた。今シーズンは真ん中だけれども後ろの方の席でちょうど目の高さに手摺りがあるために視界がとても悪かった。電話を掛けて席の交換を頼み、それが了承された。
その後 Wertschtoffhof へ粗大ゴミを捨てがてら 庭土を10袋(45Kg x 10)) 買ってくる。これはブリギッテと2人掛かりでないとちょっと無理。手押し車を使ったけれど終わりには背中が少し張ってきた。
入れ替えに冬の間テラスに置いてあった小鳥の餌台を地下室へ運び、地下室からは夏に使う散水用のホースなどを取り出す。
昼食のあと2時からブリギッテは介護士さんを連れての買い物に出掛けた。わたしはその間ウォーキング。昨日と同じコースを歩いた。シャワーを浴びて汗を流してホッとしているところにブリギッテが帰宅。
アンナが書き物机を必要としているのでIKEAに買いに行くから一緒に来てくれという。数日前にアンナと一緒に行って買うものは決まっているらしい。
ちょっと疲れていたけれど断る理由もないので同行。下の写真の机(HEMNES)が今週末までの特価で199€⇒169€だということだった。納得!
それを車に積んで、まだ仕事中で帰宅していなかったがアンナのアパートまで届けて帰宅。組み立ては彼女が自分でやるだろう。彼女はそういう事が好きな性格だ。
今日は久しぶりの肉体労働で快い疲れ。今夜はきっとよく眠れるだろう。
先週から続いたコンサート通いの、今日は最終日。
今夜はピアニスト、マレイ・ペライアのソロ演奏会だった。プログラムは次のもの。
彼のライブを体験するのは初めて。写真などから想像していたのとかなり違う人物が舞台に現れたときにはちょっと驚いた。^^;
演奏が始まってみると彼の容貌とピアノ演奏とがこれ以上は無いほどに親密感が感じられて幸せな気分になった。
バッハのフランス組曲は楽譜に書かれているあるがままの演奏のように思えて素直にわたしの中に入ってきた。
シューベルトはバッハとは違い、人懐っこい雰囲気を醸し出して暖かさを感じた。自分の幼年時代の思い出がフッと蘇ったりして涙が出そうになった。
後半のベートーベンは、わたしには共感が得られないまま終わった。とてつもない大作だというのはわかるのだが、感じようとしても跳ね返される。これから何度か聴いてみればイメージが固まってくるのかもしれない。
今朝 Nationaltheater のサイトを見ていたら “Japanische Stimmen” というタイトルが目に飛び込んできた。
読んでみると日本の「新国立劇場・オペラ研修所」から4人の歌手がミュンヘンを訪れているらしい。興味があったので昼間にチケットを買い、19時から聴いてきた。
四人共に声に勢いがあって楽しめた。日本歌曲よりはやはりオペラのアリア、重唱の方が声がのびのびと出ていてさすがに日頃の研修成果が出ている。
四人の中で一番の年上であろうと思われる テノール歌手の Hideki Mizuno さんは即戦力として働けそうな気がした。残る問題はやはり言語の壁かもしれない。いろいろなことを考えながら帰宅の途についた。
今夜は久しぶりのオペラ。
約半年ぶりにオペラを歌うという Jonas Kaufmann だが、劇場に着くまで本当に歌うのかどうか疑っていた。^^; 配役などは下の通り。
わたしはこのオペラを観るのは始めて。テノールの2つのアリアはさすがに知っているけれど自分の声には合わないから学生時代から歌ったことはない。
ソリスト陣は皆よい味を出していたし、合唱もなかなかの仕事ぶり。しかし一番感心したのは演出・舞台。しばらく振りに Nationaltheaterの大きな舞台裏の全てを使い切ったオペラを観た。大がかりな舞台装置が文字通り「縦横無尽」に転換していった。かなりお金も掛かっていると思われる。
主役3人は現在では世界でもトップクラスの出来。それぞれにまったく危なげのない歌唱で、聴いていて純粋にそれぞれの役にのめり込めた。下のカーテンコールの写真はブリギッテが彼女の携帯で写したもの。あまり画質はよくない。指揮者が出てきたときには一瞬シノーポリかと思ってしまったほどよく似ている。
昨日はお付き合いで出掛けたアマチュアの演奏会だったが、今日は正真正銘のプロフェッショナル。
彼女の演奏会は前にも聴いているがそれは GASTEIG でのもの。今夜は久しぶりに Herkulessaal。Palket の12列目でいい席だった。
開始前に Hilary Hahn 自らプログラムの順番の変更がアナウンスしてから始まった。今夜の演奏は全て楽譜を見ながらの演奏。
弱音がとても美しく響いて心が洗われるよう。もちろんフォルテもしっかりと出ていて嫌な音が一度も出なかった。ピアノの Robert Levin もとても音楽的ではあったが Bach はもう少しつぶ立ちの良い音で聴きたかった。
全てのプログラムが終わったあとは2曲のアンコール。曲目はわたしにはわからなかった。拍手に応えて3曲目を弾く前に弱音器(?)を付けるとき、バンッと音と共に弦が切れてしまった。彼女も苦笑いをしてそこでコンサートは終了。
余談だが先日ロンドンのある演奏会で譜めくりが間違ってしまって、そのあと気まずい雰囲気の中でやり直したという記事を読んでいたから、今日はやけに譜めくりのお嬢さんに眼が行ってしまった。
3月10日(金)・曇り/最高気温10度
6時半起床。
いや〜、疲れた一日だった。
このところ午前中はどうも体調がピリッとしないまま。天気のせいばかりでもなさそう。
ブリギッテは久しぶりに Volkshochschule のイタリア語コースに通い始めた。わたしは彼女が出掛けたあと10時過ぎから1時間ほど眠る。
12時過ぎにイタリア語コースが終わったブリギッテと待ち合わせて Handwerkmesse(手工業見本市)へ。今年はケーキ作りのマイスターを目指す生徒の作品が展示される。パン作りのマイスター生徒と1年ごとの交代だという。カローラの作ったケーキも展示されているとのことでそれを見にいってきた。下の写真はマイスター修行中の生徒達が作ったものでバウムクーヘンが土台になっている。カローラが作ったものもこの中にある。
下の写真に並んでいるケーキを入場者がくじ引きで当てれば持って帰れるとのことだった。
見本市の行われるのは昔ミュンヘン飛行場だったところ。東京でいうと羽田飛行場がそれに当たる。けっこうな風が吹いていて会場に着くまでは寒かったが、館内に入ればそこは大勢の観客の熱気で暑いほどだった。
ケーキだけではなく、いろいろな展示品やお店を見て回ったりして結局夕方6時頃まで歩き回ったのでもの凄く疲れた。美術館を2軒はしごしたような疲れだ。しかし面白いものも数多くあったので行って良かった。
カローラが終わるのを待って3人で帰途につく。途中、カレー・ヴルストとビールで軽く夕食を済ませて7時過ぎの帰宅。しばらく振りにスチームサウナでリラックスしたが、こういう時にはやはりバスタブに浸かりたいと思った。
一日中雨が降り続く中を出掛けたが、良い気分転換になった。
今夜のプログラムは盛り沢山。
ラベック姉妹の演奏もライブで聴くのは初めて。モーツァルトは割と地味な曲だったが,アンコールに弾いた曲が圧巻。(残念ながら曲目は不明)
三角帽子・ファリャはまだ10代だったころにN響・外山雄三指揮で聴いた記憶がある。まぶしいほどに明るい舞台から聞こえてきた鮮烈なスペインの音と旋律に驚いて、スペイン音楽がそれ以来好きになった。
終演はいつもより遅く、一本遅い Tram に乗って23時過ぎの帰宅。
Musikalische Leitung:Kirill Petrenko
Sopran:Diana Damrau
Bayerisches Staatsorchester
1.György Ligeti
Lontano für großes Orchester
2.Richard Strauss
Vier letzte Lieder
—-PAUSE—-
3.Peter I. Tschaikowsky
Symphonie Nr. 5 e-Moll op. 64
今夜はNationaltheaterでのシーズン最初の AKADEMIEKONZERT を聴いてきた。ちょうど今日本旅行に行っている友人夫婦が定期会員になっていて、彼達の替わりに行って来た。
素晴らしいプログラム。リゲティのロンターノという曲はまったく知らなかったのでApple Musicで探して数回聴いてから臨んだ。Live で聴くとまた違う感じ。雅楽の笙に似た響きがして興味深かった。
Diana Damrau の歌は抑制の効いた美しい歌唱。正直に言うとVier letzte Lieder の良さがまだ分からないでいる。彼女の今夜のコンサート衣装は美しかった。
休憩のあとのチャイコフスキーは曲が曲だけにダイナミックな演奏。管楽器が素晴らしかった。指揮者の Kirill Petrenko は左利き?と思うほど表情豊かな左手の使い方。アンコールは無し。
3月18日(金)・快晴/最高気温14度
7時起床。昨日に続いて今日も快晴。気温は昨日よりも暖かくて誕生日には嬉しい天気だった。
朝食のあとブリギッテと親友の彼女は予約してあった市内の店にマニキュアをして貰いに出掛けた。わたしは親友の旦那と森の中の散歩に出かける。彼は昨年、脳腫瘍が見つかって現在治療中なのでそんなに激しい運動は出来ない。わたしも彼の歩く速度に合わせてゆっくり目の速度で一緒に4000歩くらい歩いた。
彼にはとても良い運動になったようで、帰宅してちょっとやすんでから彼は昼寝。わたしは緊張していたせいか眠くならないのでそのまま起きていた。折りからテラスには太陽が差し込んでいてポカポカと暖かい。今年初めての日向ぼっこをする。
ブリギッテたちが戻ってきてからしばらくしてカローラがケーキを持って現れる。今回も見事な出来映えで甘さも抑えてあってわたしでもおいしく食べられた。
夕食はブリギッテの親友夫妻を招いて市内のバイエルン・レストランで。わたしは例によって Schweinebraten を注文。胃がちょっと心配だったがこの日記を書いている22時40分の時点では大丈夫なようだ。
今日は快晴の春日和に助けられて、楽しい誕生日の1日だった。
今シリーズ最後で3回目の公演。配役はメルセデス役が変更になっただけ。今夜はいつもより1時間早い18時開演だった。
公演中にまた雪が降ったようで、終わって外へ出ると10cmぐらいに積もっていた。雪道を歩くのは好きではないが通りの雰囲気はまさにクリスマス。
Musikalische Leitung: Omer Meir Wellber
Nach einer Produktion von: Lina Wertmüller
Bühne und Kostüme: Enrico Job
Licht: Franco Marri
Chor: Stellario Fagone
Zuniga: Tareq Nazmi
Moralès: Andrea Borghini
Don José: Yonghoon Lee
Escamillo: Gábor Bretz
Dancaïro: Alexander Kaimbacher
Remendado: Francisco Vas
Frasquita: Eri Nakamura
Mercédès: Yulia Sokolik
Carmen: Clémentine Margaine
Micaëla: Golda Schultz
Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper
今日はシリーズ2回目の公演。クリスマスから新年にかけては病欠が多くなるのが毎年の例。26日も頼まれたから行くことになる。
配役などは変更がなかった。
Musikalische Leitung: Omer Meir Wellber
Nach einer Produktion von: Lina Wertmüller
Bühne und Kostüme: Enrico Job
Licht: Franco Marri
Chor: Stellario Fagone
Zuniga: Tareq Nazmi
Moralès: Andrea Borghini
Don José: Yonghoon Lee
Escamillo: Gábor Bretz
Dancaïro: Alexander Kaimbacher
Remendado: Francisco Vas
Frasquita: Eri Nakamura
Mercédès: Angela Brower
Carmen: Clémentine Margaine
Micaëla: Golda Schultz
Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper
午前中、買い物をしていたらTheaterから電話。病欠が出たとかで今夜の “Carmen” に出てくれという依頼。これはしっかりとテキストが身に染みついているから引き受けた。(笑)
韓国人のテノールは立派な声で良かった。 “Carmen” は歌唱の点では悪くはないけれどもう少し華が欲しい。
Musikalische Leitung: Omer Meir Wellber
Nach einer Produktion von: Lina Wertmüller
Bühne und Kostüme: Enrico Job
Licht: Franco Marri
Chor: Stellario Fagone
Zuniga: Tareq Nazmi
Moralès: Andrea Borghini
Don José: Yonghoon Lee
Escamillo: Gábor Bretz
Dancaïro: Alexander Kaimbacher
Remendado: Francisco Vas
Frasquita: Eri Nakamura
Mercédès: Angela Brower
Carmen: Clémentine Margaine
Micaëla: Golda Schultz
Bayerisches Staatsorchester
Chor der Bayerischen Staatsoper