昨日はお付き合いで出掛けたアマチュアの演奏会だったが、今日は正真正銘のプロフェッショナル。
彼女の演奏会は前にも聴いているがそれは GASTEIG でのもの。今夜は久しぶりに Herkulessaal。Palket の12列目でいい席だった。
開始前に Hilary Hahn 自らプログラムの順番の変更がアナウンスしてから始まった。今夜の演奏は全て楽譜を見ながらの演奏。
弱音がとても美しく響いて心が洗われるよう。もちろんフォルテもしっかりと出ていて嫌な音が一度も出なかった。ピアノの Robert Levin もとても音楽的ではあったが Bach はもう少しつぶ立ちの良い音で聴きたかった。
全てのプログラムが終わったあとは2曲のアンコール。曲目はわたしにはわからなかった。拍手に応えて3曲目を弾く前に弱音器(?)を付けるとき、バンッと音と共に弦が切れてしまった。彼女も苦笑いをしてそこでコンサートは終了。
余談だが先日ロンドンのある演奏会で譜めくりが間違ってしまって、そのあと気まずい雰囲気の中でやり直したという記事を読んでいたから、今日はやけに譜めくりのお嬢さんに眼が行ってしまった。
30数年前に一度だけ、クレメルのヴァイオリン・リサイタルでヘルクレスザールに入ったことがあります。
売り切れで「券求む」の札持参で安いチケットを売ってもらいましたが、最後列の真ん中辺の席で、こういう角度で四角箱の奥に演奏者を見たのを思い出しました。後ろには立ち見の人が立ってましたね。
昔と変わってませんが、リフティングされてますね。
NHK・FMでクーベリック指揮バイエルン放送響のコンサートがよく「ヘルクレスザールで録音」と言って放送されていたので、何となく親しみを覚えましたが、当時は薄暗い感じでした。
私はオデッサ系とでもいうのかヴァイオリン本流の脂ぎったようなたっぷりした音が苦手ですので、それとは正反対のどこまでもべとつかず爽やかで均等なハーンの音を聞いて初めてヴァイオリンに距離感がなくなったようなもんでした。
彼女は以前はコンサートの初めにいつも自分で「終了後にディスクにサインいたします」としっかりアナウンスしてましたが、今は止めたのかな。
わたしも「ヘルクレスザールで録音」とクレジットが入った放送をよく聴いていました。内部は改装したのかも知れませんね。客席の椅子は以前と替わっているような気がします。かなり快適でした。舞台に向かって右側半分が偶数席、左側半分が奇数席となっているので、慣れていないと既に座っている人たちを立たせることになります。
彼女の出す音はVerdiano さんの書かれた通りのうつくしい音でした。演奏会が終わってホールを出ると左側にサイン用のテーブルがしつらえられていて既に20名ぐらいの列が出来ていましたよ。恒例となっているのかもしれません。ブリギッテが「サインして貰う?」と聞いてきましたが家に早く帰りたいわたしは「いや、いいよ」と帰宅しtました。リフティングされている彼女を見ないで良かったと思います。^^;