ティーレマン(Christian Thielemann) 時代の幕開けクリスティアン・ティーレマン氏 Christian Thielemann が James Levine の去ったあとの Münchner Philharomoniker の音楽総監督に決定したのはずいぶん前ですが、そのお披露目コンサートが先週の金曜日 (2004年10月29日) にガスタイクでありました。 この夕べのプログラムの柱はブルックナーの交響曲5番だったようで、盛大なブラボーの中に、ミュンヘン・フィルの明るい将来を予感させるものであったようです。 この夜は大勢の著名人、ジャーナリスト達が招かれた、大変賑々しい感じの演奏会だったようです。
この日に彼が選んだ「交響曲第5番」/ブルックナー作曲 はフルトヴェングラーが 1906 年に20歳でフィルハーモニカーにデビューしたときの曲、1985 年にチェリビダッケが彼の音楽総監督としての幕を開いた曲だそうです。 演出家で,バイエルン州立劇場(演劇)の支配人でもあるディーター・ドルン氏 (Dieter Dorn) はこの夜のインタビューで次のように述べています。 わたしの受けた印象はとてもとてもポジティブである。ブルックナーの5番というのは、フィルハーモニカーの得意とする曲だし、過去の素晴らしい指揮者達が好んで取り上げた曲である。彼が今回この曲を選んだのは、非常に勇気のある選曲であるが、彼はそれを十分意識してこの曲を取り上げ、そしてそれは成功していた。 閑話休題。わたしのドイツにおける音楽生活は、1980年にテノール・ソリストとしてゲルゼンキルヒェン市立劇場(Gelsenkirchen) で始まったのですが、同じ時期に若き日の Christian Thielemann 氏がコレペティとして在籍していました。まだ21か22歳のヒョロヒョロとした足の長い細面の青年でした。その時の音楽総監督は Uwe Mund というオーストリア人でかなり気むずかしい人でしたが、練習の時なども全く臆せず自分の意見を堂々と述べていて、あっけにとられたものです。すぐに彼の才能は認められたようで、半年後あたりには「La Bohème」とか「トリスタンとイゾルデ」の指揮を任され、それも暗譜で振るという颯爽たるものでした。もちろん、わたしの音楽稽古の伴奏も付き合ってくれましたし、老人ホームを訪れての小さな演奏会などでも彼に伴奏して貰って、レハールの「微笑みの国から」のアリア「Dein ist mein ganzes Herz 」を歌ったことなど、懐かしい記憶です。(^_^;) Posted: 2004年11月05日 (金) at 17:44
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