「椿姫」のCDを貰った午前中の舞台稽古のあと、標題のCDが合唱団全員に配布された。
ウン、このカバーデザインはなかなかいい。さっそく家に帰って聴いてみる。昔からのわたしの信条として「カバーデザインの優れたものには内容もいいレコードが多い」というのがあるので期待。 これは今年2006年3月6日、9日に行われた2回の公演のライブ録音のようだ。録音していたことをわたしは知らなかったので、今、その時の資料をひっくり返してみたところである。
主役3人は次の通り VIOLETTA ANJA HARTEROS ALFREDO PIOTR BECZALA GIORGIO PAOLO GAVANELLI 指揮は ZUBIN MEHTA その日の日記に書いたことを再掲載しておく。 ○2006年3月6日 今夜の主役2人は多分ミュンヘンでは初めて(だと思う)この役を歌う Anja Harteros (Violetta) と Piotr Beczala (Alfredo) だった。第一幕の Violetta のアリアを袖で聴いてみたが、彼女の声質だとこの役にはちょっと重いかなと思った。ただ、このアリアは幕が開いて間もないときだから喉が温まっていないということも考えられるので、この判断は早計かも知れない。このアリアの前半はかなりゆっくりのテンポで歌っていてそれがピタッと決まったときにはゾクッとするところもあった。これだけゆっくりとしたテンポで歌えるというのは呼吸法もしっかりしているということだろう。大柄だがスリムな体型なので舞台映えはすると思う。テノールはポーランド人のようだが悪くなかった。しかし、とびきり良いというほどでもない。 ○2006年3月9日 今夜は「椿姫」の2回目でこのシリーズは今日が最後である。今日も Violetta は Anja Harteros が歌ったので再び舞台の袖で聴いてみた。第一幕のアリアは先回と同じような感じで後半にちょっと違和感を感じる。しかし、これだけで結論を出すのもなんだから、2幕も聴いてみた。これは素晴らしい。彼女の特徴でもあるゆったりとした伸びやかなフレーズ感とときおり見せるドラマティックな声の強さがこの幕にはピッタリだった。この人の叙情的なそれでいて若干暗めの声がよく合っていた。わたしは好きになりそう。(^_^) 今回CDで聴いてみると、 Anja Harteros (Violetta)に感するわたしの印象は舞台上で歌っているときと同じものだが、製品になる段階ではいろいろと調整されているのではないかと思う。その日に感じた、ちょっとした違和感みたいなものは払拭されていた。意外だったのはテノールがCDで聴くとかなり良い。ハテ、こんなに良かったかしらとちょっと驚いている。 この2枚組CDであるが、Stereo Hybrid SACD ということで、多分わたしが手にする SACD はこれが最初。わたしのステレオ装置で聴きながら「これをSACD専用機で聴いたらその違いはどんなものなのだろう」ということが頭に浮かんできた。きっと、舞台の空気感みたいなものがもっと伝わってくるのではないだろうか。 現在のわたしのステレオ装置は ●CDプレーヤー / [Marantz CD-17mkII] ●プリアンプ / [Accuphase-model C-11] ●メインアンプ/ [Audioanalyse A9] ●スピーカー / [Acoustat-Spectra 22] という古めかしいものである。詳しくはここ を覗いてみてください。これらの装置はいまだに気に入っているのだが、SACDのかかるCDプレーヤーが欲しくなった。(^_^;) Posted: 2006年07月25日 (火) at 17:34
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