偉大なバス歌手、ニコライ・ギャウロフ (Nicolai Ghiaurov) 死す 


わたしの大好きなバス歌手、ニコライ・ギャウロフ 氏が6月2日、モデナで亡くなったそうです。 

リンク先は Klassik Heute というドイツ語のサイトですが数日中に消えてしまうでしょうから転載しておきます。
03.06.2004
Nicolai Ghiaurov in Modena verstorben
Kammersänger Nicolai Ghiaurov, u.a. auch Ehrenmitglied der Wiener Staatsoper, ist in der Nacht von Dienstag, dem 1. Juni auf Mittwoch, den 2. Juni 2004 im 75. Lebensjahr in Modena verstorben. Der 1929 geborene bulgarische Opernstar galt über viele Jahre als weltweit führender Interpret seines Faches, insbesondere von Partien wie Boris Godunow und König Philipp II. von Spanien in in Verdis Don Carlo.
An der Wiener Staatsoper debütierte der bulgarische Baß im Oktober 1957 als Ramphis in Aida. Allein in Wien sang er 13 Partien an 227 Abenden. Dazu zählten Philipp in Don Carlo, Fiesco in Simone Boccanegra, Iwan Chowanski in Chowanschtschina, Gremin in Eugen Onegin sowie die Titelpartien in Boris Godunow, Don Giovanni und Attila. Zuletzt war Nicolai Ghiaurov an der Wiener Staatsoper im Mai 1999 als Philipp im Haus am Ring zu erleb

この人の舞台に初めて接したのはまだ学生の頃の1973年9月12日でした。NHK 招聘のイタリアオペラ「ファウスト」でメフィスト役を歌ったのを聴いたのです。その数日前の9月1日には彼の独唱会があったので、声の方はその時に聴いています。下にアップした写真のチケットには「特別演奏会」と書かれていますので、このころが一番脂が乗りきっていた頃かもしれません。
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ロシア系のバス歌手の持つ、凄みとか,荒々しさはあまり感じませんでしたが、どこまでもコントロールされた理知的なバス歌唱でした。これからの新しい時代にピッタリの現代的なバス歌手だ、とその時に感じて凄く新鮮でした。彼の深々とした低音域はそれまでわたしが聴いていた無理に作られた低音ではなく、自然そのものの声で、わたしが理想としていた「バス歌手」そのものでした。「そうだよ、バス歌手はこうでなくっちゃ」と嬉しくなったのを今でも憶えています。

わたしがミュンヘンに来てからも彼の舞台はたびたび見ることが出来ましたが、後年合唱団に入ってから Don Carlo などで同じ舞台に立つことがありました。このオペラの中のフィリッポ二世役は彼の当たり役ですが、「一人寂しく眠ろう」という有名なアリアは舞台の袖で何度も聞いて、聴くたびに感激していました。最後に一緒に舞台に立ったのは、数年前の「Turandot」でミレッラ・フレーニとの夫婦出演の時です。彼に替わるバス歌手は・・・・・・残念ながらまだ現れていないと思います。合掌。
 

Posted: 2004年06月04日 (金) at 11:34 




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