ある決断 


快晴/外気温30度
7時15分起床。やはり自分のベット、使い慣れた枕でははよく眠れた。快適な目覚め。今日はずいぶん暑くなりそう。朝10時から Billy Budd の音楽稽古。それが終わってから、合唱副指揮者である、Asimont 氏の送別パーティ。彼は17年間、副指揮者としてやってきた人だが、去年から新しく来た上役のマスペロ氏と合わなかったのが原因。 

それまでの上役だった Mehrpohl 氏とはシックリいっていたコンビで、かなりの数のオペラを担当していた。ところが、昨年、マスペロ氏が来てからは、彼のそれまでの受け持ちだったオペラをほとんど取り上げられて、閑職を強いられた形になっていた。それが直接の原因であることを、彼は今日の最後の挨拶でもハッキリと述べていた。

どちらが良いとか悪いとかは言えない問題だが、ただ、自分のやりたいことを通していくのは厳しいものだということを実感。きっと、Asimond 氏にとっては妥協できる限界を超えていたのだろう。彼の年齢(50歳半ば)とunkündbar (15年間以上その職にあった者は解職されることはないという制度)という彼の持つ権利をを考えると、今回の彼の決断は、潔いとは言えると思う。素直に、彼のこれからの活躍を期待したい。

そのあと、ブリギッテに頼まれていた本を2冊購入して、ブリギッテの職場に届けた。店主がアメリカへ出張するので、飛行機の中で読むようにと「氷壁」/井上 靖著 ともう一冊プレゼントするらしい。勿論「氷壁」はドイツ語に翻訳されたもの。井上 靖 も日本の作家の中では、かなりドイツ語に訳された本の多い小説家だと思う。「氷壁」はわたしが昔、読んで感動した本だったので、ブリギッテにも奨めたら彼女のお気に入りの一冊になった。(^_^)

帰りの路面電車の中は暑くて、湿気も多く感じられ、日本の夏のよう。まだ、昨日までの疲れが取れていないような感じがして、どうも、調子が出ない。ソファに座って本を読もうとしたらいつの間にか眠ってしまっていた。(-_-;)
今夜の「オルフェオ」は出なくても良くなったので、ゆったり。想像していたとおり、夕方6時半頃から急に空が暗くなり、夕立がやってきた。雷を伴ったかなり激しい雨。運悪くブリギッテはその雷雨の一番激しい時に、帰宅。幸い傘を持っていたが、ズポンから上着からびしょ濡れ。

かなり激しかった雷雨も20時近くには治まり青空が覗き始めた。(ドイツの夏の夜8時にはまだ青空が見れます)シャワーを浴びて人ごごちついたブリギッテと赤ワインの晩酌をはじめる。2人の娘たちは何か予定があるらしく今日は帰りが遅いとか。先日訪れた日本からの知人が持ってきてくれた日本食品の中から「イカめし」を探し出しておつまみに。これは小さなイカの中にご飯を詰めて日本風に味付けしたもの。赤ワインとこれが意外に合いました。(^_^) 
 

Posted: 2004年07月20日 (火) at 18:56 




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