Fasching Dienstag(カーニバルの火曜日) 


晴れ / 外気温10度
7時10分起床。わたしの一人だけの時間というものは今日が最後の日。ブリギッテは明日のお昼頃に帰ってくるので、明日からまた、いつもの日が始まる。今日の舞台稽古が11時からに変更になっていたので朝は少しゆっくり。一人で朝の食事をしたあとPowerBookG4に向かいコメントの返事を書く。朝の気温は相変わらずマイナス8度と寒いが、どうやら今日は晴れそうだ。夜は同僚との交換で今夜の「こうもり」には久々に出番となった。 

今日は劇場へ行く前に少し片づけたい用事があったので9時47分の路面電車に乗り、Rosenheimerplatz で下車してそこから歩く。まず、大型電気店の Conrad に立ち寄り Ethernetケーブルの5mのもの、そして AirMac Express とステレオ装置を結ぶオーディオケーブルの3mのものを購入。これで少し AirMac Express 回りがスッキリとした配線になりそう。そのあと銀行に立ち寄りちょっとしたお金の出し入れ。

Rigoletto の舞台稽古はメータ氏が振るピアノ伴奏のもので、音楽面から見た舞台の動きに注文を付けていた。彼の言うことを聞いてみるとほとんどは音楽の邪魔をする演出面との妥協点を見つけるものだった。今回は猿の動きを表現するためにけっこうバレエの連中が入っているので彼たちのたてる騒音や動きが歌手の歌の邪魔にならないようにという配慮のようだった。13時30分に終わって帰宅の途につく。どうやら今日はミュンヘン名物のフェーン現象らしく、わたしはなんとも感じなかったが頭痛を訴える仲間が数人いた。
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さて、外へ出て Marienplatz へ近づくに連れて騒音が聞こえてくる。それも半端ではない。そうだった、今日はFasching Dienstag(カーニバルの火曜日)ということで、断食に入る前の馬鹿騒ぎの日でした。写真を撮ろうとViktualianmarktの中に入っていったが、これが大間違い。わたしが想像していた以上の人出で文字通り身動きが出来ないほど。そこを抜け出すのに15分位も掛かってしまった。

帰宅してから先日作っておいたSpagetti 用に作ったソースを、ご飯にかけて食べる。これはちょっとハヤシライス風でなかなかおいしいです。買ってきたケーブル類を配線し、まとめたりしているうちに、また劇場へ行く時間。「こうもり」におけるわれわれの出番は19時45分ぐらいなので18時半頃に家を出る。

今夜の公演はFaschingということで2幕の特別ゲストにはバイエルンのコミカルな3人のグループ Die Biermo¨sl Blosn が出演。
これは、かなりバイエルンなまりの強い言葉で政治・社会情勢をコミカルに批判する3人組でさかんに客席の笑いを取っていた。われわれはその間、舞台の上でパーティのお客となって聴いているのだが、その方言のためか残念ながらわたしにはあまり理解出来なかった。 Zubin Mehta 氏も今日は2幕に、アルベルト・アインシュタインの扮装で指揮台に現れ場内の大喝采を受けていた。今年2005年はアインシュタインの「相対性理論」誕生から100周年(没後50周年)なのです。(^_^)

帰宅してからいつものように Weissbier を飲みながらこれを書いています。今日までの3日間、一人だけの生活を大いに楽しめましたが、正直言って明日からまた普通の生活が始まるのはやはりホットする部分もあります。今読み返している「海辺のカフカ」の中で、ちょうど次のような箇所がありましたので引用してみました。言い得て妙です。
田村カフカ君、あるいは世の中のほとんどの人は自由なんて求めてはいないんだ。求めていると思いこんでいるだけだ。すべては幻想だ。もしほんとうに自由を与えられたりしたら、大抵の人間は困り果ててしまうよ。覚えておくといい。人々はじっさいには不自由が好きなんだ。(海辺のカフカ・下巻、p.153)

今夜の「こうもり」では、3幕にはわたしは出なくても良かったので比較的早い時間の帰宅となった。それでもそろそろ寝ようかなと思って時計を見るともう0時半になっている。この三日間は楽しかった。誰に感謝しよう。(^_^) 

Posted: 2005年02月08日 (火) at 22:42 




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