「ルチア」の一回目 


7時20分起床。泊まっている知人が12時過ぎに約束があるということと、ユリアが家庭教師をしている生徒が10時に来るというので、朝食を9時から始めることにした。ユリアもカローラも昨夜の帰宅は2時半頃だったらしく、カローラは起こさずに寝かせておくことにした。 

朝食のあと、わたしと知人は居間でいろいろとお話をする。ブリギッテはわたしの部屋でまた、お祖父さんの手紙のスキャンや整理。ユリアは食卓の上でちいさな女の子に勉強を教えていた。12時頃になって、知人がホテルへ戻る。今回も話してくれたのだが、地方に住んでいると、数日東京へ出てホテルを取りオペラを数本観るよりは、いっそのことミュンヘンに飛んできてこちらのオペラハウスでオペラを観た方がかえって金銭的には安くつくということだった。お話を伺うと、時間さえ取れるのなら、わたしもその方が経済的かなとは思う。

午後からは溜まっていたメールのチェックを始める。せっかくお泊まりになっていらっしゃるのに、わたしがマックの前に座っていたのでは失礼に当たるから、ちょっとメールが溜まってしまった。しかし、それも1時間ほどで片づいて、そのあとはカローラが作った iMovie のファイルを iDVD を使って焼くことを手伝う。今回もなかなか良い出来に仕上がった。コンピュータに詳しいわけでもなく、iMovie, iDVD の取扱説明書を読んだわけでもないのに、16歳の女の子が試行錯誤しながらも、なんとか一枚の DVD を作ってしまうというのも、マックのすごさだと思う。(^_^)

今日はこのシリーズ一回目の「ルチア」(Lucia di Lammermoor) / ドニゼッティ作曲。ルチアの役は大変な技巧が要求される役で長大なアリア「狂乱の場」は聴かせどころ。今回もそうだが、ここ数年ミュンヘンの「ルチア」は Edita Gruberova が歌っている。彼女は今夜も安定した歌唱で場内は大げさでなく割れんばかりの拍手とブラボー。今日はテノールの Tito Beltlani も最初から快調に飛ばしてノッていた。バリトンの Paolo Gavanelli バスバリトンの Alastair Miles もしっかりと脇を固めて、かなりレベルの高い公演だったと思う。バスバリトン の Alastair Miles という人は何度かミュンヘンで歌っているが、柔らかでいながらしっかりとした骨組みのある歌でわたしは好き。もっと名前が出ても良いと思うのだが、派手さの無い実直そうな容姿がそれを妨げているのかもしれないと思ったりする。

今夜の公演は Benefizveranstaltung (チャリティー公演)だったらしく、切符をとるのが難しかったが、なんとか一枚手に入れることが出来て、知人も喜んでくれた。オペラが終わったあと、偶然にまた出会って少し立ち話をしたが、とても満足されていた。出来ればまた、近いうちにミュンヘンに来たいとおっしゃっていた。(^_^) 今夜は17時に始まったので、終わったのが20時ぐらいで、帰宅してからゆっくりと食事。 

Posted: 2004年12月05日 (日) at 23:18 




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