「 Billy Budd 」の二回目 


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7時20分起床。朝起きてみるとどうも喉の調子がおかしい。このところ連日の練習と公演で、かなり声に負担が掛かっているのかもしれない。転ばぬ先の杖、ということで午前中の音楽稽古をキャンセルした。こういう事は滅多にないのだが、とにかく七月に入ってからはキツイスケジュールなので、喉を壊さないように注意しなくては。 

なんといっても、夜の公演が大事だから、大事をとっての今日のキャンセルは正しいことだったと思う。いったん故障すると元に戻すのは時間が掛かるので、自分の喉は自分で守らなくては。(^_^;) 

ユリアは二日間の休暇が終わって、また、実習が始まったのだが、今日は12時から始まるサイクルだったらしく、朝はゆっくりと寝ていることが出来た。じつは、昨日、書留郵便が来ていて、わが家の全員が不在だったために郵便局に戻ってしまった。多分、願書を出してある数カ所の大学のひとつからだろうということで、午前中にユリアが郵便局へ行ったら、なんと臨時休業とのこと。なんでも郵便局の廻りを今掘り返して工事していて、ウッカリと電話線を切断してしまったらしい。コンピュータが使えないので、午後まで郵便局は閉鎖となった。いかにもドイツらしいと思う。

午後2時に散歩がてらわたしが書留郵便を受け取りに行く。インスブルック大学からかと思ったが、バイロイト大学からで、明後日、簡単なテストと面接があるから来るようにという通知だった。だった。これがうまく行けば、どうやらバイロイト大学の入学は許可されそうである。とにかく、ひとつでも受け入れ先が決まっていれば一安心というわけで、申し込んであるその他の大学からの通知もゆとりを持って待つことが出来る。日本ではこれを「滑り止め」と言ってました。(^_^;)

昼食の後は劇場の広報係から頼まれたビデオテープを観てみる。これは劇場が9月の日本公演に備えて日本へのプレゼン用に作ったものらしいが、日本語の字幕が正しく挿入されているか検証して欲しいという依頼だった。本来の画面が出てくる前に "Final Cut Pro" とかいうロゴが出てきたので、もしかするとこれはMacで作られたものなのかもしれない。

さて、一通り観てみたのだが、明らかな間違いはひとつだけだった。これは文章がブツ切れになっているので、これだけは直さなくてはならないだろう。その他は直訳のためか意味がよくわからない部分が数カ所有った。これをどうするかは、なかなか難しいところだ。いちおう、わたしが考えた意訳を提示しておいたけれど、それが正解というわけでもない。

プレゼン用の映像はなかなかインパクトのあるものでプロの仕事だというのがハッキリわかり、観ていても面白いと思うのだが、日本語の字幕(スーバーインボーズ)は、わたしの目から見てもなんだか素人っぽくて洗練されていない。字幕の背景が白なので画面とはどうしてもとけ合わない。字幕の背景を透明にすることは無理なのだろうか。

午後になって、喉の方も調子が戻ったようで、一時間ほど注意しながら声を出してみる。(^_^) 今夜の公演はいつもより少しセーブすれば大丈夫だろう。公演の前に、ビデオテープを広報係に返しがてら、わたしの意見を伝えるので少し早めに家を出る。

今夜の Billy Budd は17日の一回目に較べれば全体的にかなり安定していた。ケント・ナガノ氏も今日は的確にキューを出してくれたので合唱の破綻もなかった。22時15分の終演。

思いついて、今、来シーズンの予定表を見てみたら、このオペラ、来シーズンは上演しないようだ。いつ、また再演されるのかはわからないが、その時にはまた思い出すのが大変だな、と心配になってしまった。(^_^;) 午前0時半の就寝。 

Posted: 2005年07月20日 (水) at 00:20 




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