今夜は「魔笛」 


晴れ / 外気温マイナス3度
7時起床。土曜日だけれど10時から "Der fliegende Holländer" の舞台稽古があったし、ブリギッテも土曜日出勤の日だったのでごく普通の朝のリズム。カローラだけが朝寝を楽しんでいた。夜は昨夜の "Die Entführung aus dem Serail" に続いてモーツァルトの「魔笛」。 

"Der fliegende Holländer" の舞台稽古は昨日に引き続き第3幕。大団円でエリックとゼンタが出てくる直前のところまでの練習。同じところを何度か繰り返したので今日は肉体的にも声帯もかなり疲れた。しかし、緊張感のある練習で面白かった。幽霊船の水夫たちが歌う場面では女性たちに叫び声を上げさせていた。演出の Peter Konwitschny 氏が説明していたけれど「これは舞台芸術であってCDの録音ではない。わたしは演出家としてこの場面は女性たちの叫び声を必要とするし、そうすることでこの作品の観客に訴える力が増すことはこれまでの経験で充分に分かっている」と自信ありげだった。さて、これに対して今回の指揮者である Adam Fischer 氏がどういう反応を見せるかが興味深い。 Zubin Mehta 氏だったら音楽の邪魔になるということで絶対に許さないであろう場面である。

今日の練習は休憩を挟んで3時間みっちりとやったので終わったらグッタリしてしまった。それでも Rosenheimerplatz まで歩いてそこから路面電車に乗る。帰宅してブリギッテの作っていった炒飯を食べたあと、ソファーの上に横になったらいつの間にか寝入ってしまった。眼が覚めたらもう4時半。本来、このオペラは控えに回っているが、今夜は仲間との個人的な約束で「魔笛」に出ることになっていたのでそれから1時間後に家をあとにした。

今日約束していた同僚は「引っ越し」のために今日の公演を休みたかったらしい。彼はムーア人の役なので顔を黒く塗らなくてはならない。化粧を落とすのが大変なので誰もが嫌がる役であるが、引き受けたからには仕方がない。今日は文句も言わずに黙々とやってきた。(^_^;)
「魔笛」というオペラはよく考えてみるとなんだかよく解らない部分もあるのだが、音楽自体はとても素晴らしい。子供たちにとっては見所が沢山あってとっても楽しいオペラに仕上がっている。今日もとこどころで観客がドッと沸く場面があって、このオペラの相変わらずの人気を物語っていた。帰宅は23時20分。ブリギッテとカローラの食べた残りのチーズフォンデューを赤ワインを飲みながら楽しんで午前1時前の就寝。 

Posted: 2006年01月28日 (土) at 00:43 




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