"Der fliegende Holländer" の Premiere(追記あります) 


雪 / マイナス2度
7時半起床。日曜日。仕事は夜の "Der fliegende Holländer" だけ。今日は Premiere(新演出初演)である。朝から一日中雪が降ったりやんだりで、2,3日前にせっかく路上の雪が消えたと思ったのに又、10cmほども積もってしまった。冬に逆戻り。 

いつもの日曜日と同じように一番最初に起床したのはわたしで、9時半頃まで1人でゆったりとした時間を過ごした。10時過ぎにブリギッテとカローラが起きだして、一緒に朝食。カローラは昨夜の "Carmen" がとても良かったと話してくれた。彼女の受けた印象もドン・ホセ役の Marcus Haddock とCarmen役の Elena Zaremba が素晴らしかったという意見。フム、フム、だんだん歌い手の善し悪しも分かるようになってきたかとわたしも嬉しい。

朝食が終わってからが又、ブリギッテ台風が吹き荒れた。今日は比較的小型の台風だったがわたしとカローラはそれに翻弄される。これまでカローラが使っていた部屋に3月からアンナが住むので、その片付けとお掃除で彼女はカリカリとしていた。(^_^;) 明後日の火曜日は彼女は休日なのでその日に壁を新しく塗り直す計画を立てている。その前準備として部屋を出来るだけ空にしておかなくてはならないのだが、わたしは今日はまったくやる気なし。なんといっても今夜は "Der fliegende Holländer" の初日だから、体力と気力を温存しておきたい。カローラも適当に受け流していて、それを見ていて彼女もずいぶん大人になったものだと感心。

わたしの希望で、夕食は早めに5時過ぎにして貰って、ゆっくり食べたあと6時過ぎに家を出る。相変わらずサラサラとした雪が降り続いている。空気が乾燥しているせいか歩いていても気持がよい。
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楽屋にはいると各人の机の上に深紅の薔薇の花が一輪置かれていた。小さなカードが添えてあって、演出家の Peter Konwitschny 氏からのもの。ちょっとしたことだがこういう心遣いはやはり嬉しいもの。

公演自体は特別の破綻もなくゲネプロと同じようにすすんで終わりを迎えた。ソロの歌手陣も当然ながら今夜の方が気合いが入っていたように思う。カーテンコールは合唱にも盛大な拍手が来た。ソロにも万遍なく暖かい拍手とブラボーの声が掛かったが、その中でも Matti Salminen と Senta 役の Anja Kampe への拍手が大きかった。タイトルロールを歌った Juha Uusitalo にももちろんそれに劣らずのブラボーが飛ぶ。このバスバリトンはフィンランド人で歌手になる前は3年間オーケストラでフルートを吹いていたという。こういう話は良くあることだが、要は、歌手は声!ということか。

歌手陣に続いて指揮者の Adam Fischer が登場。彼に対しても盛大なブラボーで、まあ、これは順当なところ。そのあと、わたしの興味の中心であった演出家の Peter Konwitschny と彼のチームが舞台の袖から出てくる。わたしの予想に反して((^_^;))ブーの声はほとんど聞こえず、ただただ拍手とブラボーの声だけ。今回は第二幕の女声合唱とゼンタ、マリーによる糸つむぎの場面がフィットネスセンターに置き換えられていて、女声合唱全員が自転車にまたがり汗を流している場面だった。それに対する観客の反応が楽しみだったのだが、わたしが思っていたよりもスンナリと受け入れられたようだ。

終わって外へ出ると相変わらず雪がちらついている。23時少し前の帰宅。明日は合唱の休日。(^_^)

追記:このオペラの短いフィルムがBayerische Staatoper のHP で見ることが出来ます。リンクはここ です。このページを開いたら、フィルムカメラマークの下にある四つの種類のうちどれかをクリックしてください。わたしもちょっと顔を出しているような。(^_^;) 

Posted: 2006年02月26日 (日) at 17:37 




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