アンナの引っ越し 


快晴 / 外気温20度(推定)
5時起床。昨日のうちにレンタカーを借りてきて、今日持っていくべきものはすべて車の中に積み込んであったので、朝起きてからシャワーを浴び、簡単な朝食をとって6時に出発。まだ外は真っ暗である。考えてみれば夏時間に変わったばかりで、本来なら早朝5時。暗くて当然なわけである。 

前回アンナの引っ越しを手伝ったときにはわたし1人が手伝ったが、今回はブリギッテが一緒だったから片道250Kmの距離を走るのも苦にはならなかった。しかし今日は結局往復わたしが運転したのでお終いの頃にはやはり疲れて車から降りると目眩を感じた。

土曜日の早朝とあって通勤のラッシュにも遇わずにアウトバーンは快調な流れ。Nürunberg を過ぎてからBayreuth まで間はちょっと雨が降ったけれど予定していたよりも30分ほど遅れて8時半に到着。アンナは昨日の電話で彼女なりに片付けと荷物をまとめておいたと言っていたが、わたしは先回の引っ越しを知っているので(ひどかった!)それは信用していなかった。ブリギッテは一歩彼女の部屋に足を踏み入れたときにサッと顔色が変わったほどショックだったようである。(^_^;) わたしの目から見てもそうなのだから、彼女にはまったく用意出来ていないように感じたに違いない。

しかしそのあとの彼女の行動力が凄かった。わたしとアンナとでベットや洋服ダンスをバラしてエレベータの前に運ぶ間に台所と洗面所を電光石火のごとく片づけてしまった。そこまで掛かった時間は約1時間半。わたしはその荷物の多さを見て、果たして車の大きさがこれで良かったかどうかちょっと不安になる。わたしは引っ越しのプロがやるように、用意していった麻ひもで、バラした机や洋服ダンスの板を固定する作業をしていたのだが、それを見たブリギッテが「そんなことをしていたら明日になっても終わらないから、わたしが積みます。あなたは部屋からここまで荷物を運んでください」と言われてしまう。たくさんの麻ひもを用意していったのを内心誇りに思っていたのだが、それは木っ端みじんに砕かれた。(-_-;) 

荷物を運んでくる度にトラックの荷台は着々と一杯になっていて、なんだか、無声映画時代にあった「天国と地獄」をバックグラウンドミュージックにした白黒のコマ落としフィルムを観ているような気になった。彼女の活躍で約一時間半で荷物の積み込みも終了。それから部屋に戻ってもう一度最終点検してバイロイトを後にする。2年間勉強した街を去るというのはやはりセンチメンタルになるのだろう、アンナはさめざめと泣いていた。

帰路は素晴らしい天気で運転席はまるで夏のように暑い。考えてみたらまだ昼食を食べていなかったので Nürunberg 手前の Autobahn の側の Burger King で一休み。ここのハンバーグメニューの量の多さは凄かった!たしかにこれを日常的に食べていたら肥るに違いない。ミュンヘンまで30Kmほどに近づいた地点でわたしの若い同僚に電話を掛ける。引っ越し荷物を車から降ろして部屋まで運ぶのを手伝って貰う約束になっていたのである。わたし1人では,また次の日に寝込んでしまいそうで、どうにも自信がなかった。(-_-;)

荷物を降ろすのは彼が手伝ってくれたせいもあるし、積み込むよりは数倍も速く済んでしまう。同僚とアンナが積み卸しをしている間に、わたしとブリギッテはレンタカーを返却しに行ってきた。返却とは言っても土曜日の夕方だから事務所には誰もいない。返却時間を書いた封筒に鍵を入れて郵便箱の中に落とし込むだけ。帰り道にケーキを買って帰宅すると、すべての荷物はアンナの部屋に納まっていたので皆でお茶にする。この時はまだ頭の中がボーッとしていてやはり疲れを感じた。

夕方、昨日に続いて風呂をたててゆっくりと入る。疲れたときにはやはり風呂に限る。温泉だったらもっといいけれど……。 

Posted: 2006年04月01日 (土) at 19:43 




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