"Parsifal" の3回目(このシリーズ最後) 


晴れ / 外気温18度
8時半起床。今日は復活祭の日曜日 (Ostersonntag)。昨日と同じく穏やかな光が庭に溢れている。9時半の気温はもう12度ぐらい。10時半からブリギッテのお母さんを招いて朝食。夜は3回目の "Parsifal" 。遠いところを観に来てくれた3人の友人、知人と幕間に会う。 

ブリギッテのお母さんの到着を待って復活祭の遅い朝食。娘たちはそれぞれにごく些細なプレゼントを貰って、それでも幸せそう。幸い天気も良いし気持のよい復活祭となった。
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食事が終わってからわたしは Mozart の Messe の部分をさらう。後片づけが終わって義母が引き上げてから、ブリギッテはさすがに疲れたのかソファーの上で仮眠を始めた。わたしもそれを見て眠くなってきたのでベッドに入り一時間ほどの午睡を取る。(^_^;)

眼が覚めてからコーヒーを煎れて飲み、ちょっとゆっくりするともう劇場へ出掛ける時間。今日は16時開演。家を出るときには良いお天気だったのだが、 Rosenheimerplatz から歩き始めてしばらくしてから雨が降ってきた。それもかなりの勢いで横から吹き付けてくる。すぐに止むだろうと思って歩き続けたのだが15分くらい降り続けたので、劇場に着いたときにはズボンがビッショリと濡れてしまっていた。

すぐに舞台衣装に着替え、濡れたズボンとジャンパーは窓際に掛けておく。この頃から薄日が射してきた。まったく4月の陽気は良く変わる。1幕が終了してから、 "Parsifal" を観に来ていた知人、友人と劇場横の小さなお店でコーヒーを飲みながらお話。約50分の休憩は瞬く間に過ぎていって、彼たちは2幕目を見るために劇場に戻っていった。わたしはそのあとカンティーネで軽く食事を摂り、8時から Mozart / c-moll Messe の練習にはいる。これは30分ほどで終わりそのあと、最終幕の出番を終わって22時半の帰宅。

幕間の時に知人が、わたしの敬愛する知人の死をそっと伝えてくれた。彼は音楽、オペラへの造詣も深くわたしとは浅からぬ縁で、お会いできた時はいつも幸せだった。今は無くなってしまった NIFTY-SERVE の「クラシック音楽フォーラム」に素晴らしい書き込みを続けていて、それを読むのはとても楽しみだったし、どんなときでも演奏者への温かい心が感じられる文章に彼の高潔な人柄がにじみ出ていた。昨年、彼が入院、手術を受けたということを聞いてからこの日のあるのは覚悟していたが、やはりとても寂しい。 "Parsifal" の終幕の場面を歌っている間中、涙をこらえるのが辛かった。私の中からまた一つ大事にしていたものがスッと消えていってしまった感じがする。

 

Posted: 2006年04月16日 (日) at 23:39 




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