"Moses und Aron" の Premiere 


晴れ / 外気温26度
7時20分起床。昨夜は喉の乾燥から来る不快感で眠りが浅かった。やはり夏風邪を引いてしまったようだ。幸いにも気管支の奥までは届いていないのでなんとかなりそう。「病は気から」というのはある程度真実を突いていると思うので、自分を奮い立たせるために今日は出来るだけふだんと同じように行動した。 

１人で簡単な朝食をとったあと、10時少し前に家を出て一時間の散歩。明晩の公演 "Norma" のテキストをもう一度読みながらいつも通りのコースを辿る。帰宅してからコーヒーを煎れて飲んだあとメールチェックをすると、そろそろ12時。昨日の残りのみそ汁に卵を割り入れて、いただきものの「梅鰹」「昆布」の瓶詰めをおかずに簡単に昼食をとる。

こうしている間も意思に関係なく鼻水が流れ、クシャミの発作がこみ上げてくる。昼食後は一時間ほどベッドに横になって眠った。眠りから覚めてから AirMac Express の修理の件で Apple が教えてくれた店に行ってみる。するとそこでも一年の保証期限が切れているので買い直ししか道はないということでガッカリ。これをどう受け取るかは個人差があるだろうが、129€で購入したものが一年半の後にゴミ箱行きになるというのはわたしには普通には思えない。今度のことで Apple を見限ったりはしないが、わたしの心の中に小さな不信感が涌いたことは否めない。

そこからの帰り道、ALDI を見つけたのでそこで携帯電話のプリペイカードを購入してきた。わたしはほとんど携帯というのは使わないのに、毎月基本料金を納めているような状態なので、契約が切れたのを良い機会にプリペイカードに切り替えた。この方が使った分も明瞭に分かるのでわたしには合っていると思う。

夜は "Moses und Aron" の Premiere。一年半以上も前から準備してきたオペラの開幕だと思うと感慨深いものがある。出掛けに WireTapPro とPowerBookＧ4を使って留守録音をセットする。今夜が事実上の Festspiel 幕開き公演となるので劇場わきのマキシミリアン通りはフォーマルな服装をした人達が目立つ。
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いつもの楽屋口まできたら、そこはホテルの入り口のような格好になっていて思わず吹き出してしまった。入り口の守衛さんに「これ、ずっとこのまま残るの？」と訊いたら「いや、多分 Festspiel の間だけでしょう」という返事で一安心。毎日ここから出入りするかと思うと気恥ずかしい。

で、公演だが、今日もかなり蒸し暑かったのでわたしは汗ビッショリになってしまい、照明に目が当たるとクシャミが出そうになるのでなるべく下を見ながら歌い演技していた。これはちょっと辛い。しかし、２年近くも練習してきたオペラの初日に歌えないというのは大いに残念だし、癪に障るので意地でも今日は最後まで頑張った。声帯には異常がなかったのは不幸中の幸いと言える。

さて、すべてが終了してカーテンコール。歌手、合唱、オーケストラに対する盛大で暖かい拍手とブラボーはいつもの Premiereと同じ。わたしが一番興味を持っていた演出家と舞台美術・装置に対する聴衆の反応だが、今夜はほとんどがブラボーの声で埋まった。良く注意して耳を傾けるとわずかながらブーという声が聞こえたが、それはごくごくわずか。ゲネラルプローベを観た長女のアンナの感想が「素晴らしい！」ということだったので予想していたことではあった。やはり聴衆のブラボーの声援には演出家も嬉しそうな表情。22時45分の帰宅。明日は風邪の症状が快復していることを願いながら就寝。 

Posted: 2006年06月28日 (水) at 23:58 




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