ゲネラルプローベ(Roberto Devereux) 


曇り、時々、小雨
8時起床。外気温はこの時間で、マイナス2度。今日は12時からゲネラルプローベ。いつも、この日が来ると、ああ、良くがんっばったな、と自分を褒めてあげます。(^_^)11時少し前に家を出るまで、ちょっと時間があるな、なんて考えて、 iBlog 関係のページを読んでいたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。 

 今日のゲネラルプローベは公開なので、劇場関係者だけに限って切符が出ます。非売品です。わたしは2枚の切符が手にはいるので、一枚は、このアパートの上の階に住んでいる、音楽好きの独身男性にプレゼントしました。彼と最近電車の中であったときに、今、パートナーと別れて寂しい、なんて話していたので、それを勇気づけるためもあったのです。もう一枚はいつも通り、近所に住んでいるブリギッテのお母さんにあげました。

11時半に劇場に着くと、楽屋口にはなんとかチケットを手に入れようと大勢の人だかりで「suche Karte」(チケット求む)と厚紙に書いて立っている人も何人か。殆どが、家庭の主婦とか、年金生活者の人たちです。それはそうですね、金曜日の12時には、普通の人は働いていて来れませんから。楽屋口の人垣は、ゲネラルプローベの時の見慣れた光景ですが、今回は、主役を歌うソプラノのエディタ・グルベローバ(Edita Gruberova) が世界的に名が売れている人ですから、普段のそれに輪を掛けた人出でした。わたしが楽屋口から中に入るのにもガードマンにことわらなくてはならず、ちょっと大変でした。ちなみに、このオペラの普通の入場料というのは、最高席で€165、一番安い立ち見席で€13、となっています。これが無料で見られるのですから、オペラ好きの人なら、数時間チケットを求めて楽屋口で待ってみるのもわかるような気がします。

12時5分に始まったゲネラルプローベは、なんの問題もなく、進んでいき、14時45分に終わりました。観客は大喜びで、盛大な拍手と床を足で踏みならしてそれを表現します。グルベローバも今日は声がビシッと決まって、ピアニシモの部分も、強い緊張感に包まれ、素晴らしい出来でした。彼女の歌を聴いていると、人には持って生まれた才能って本当にあるんだ、と思います。努力とか精進とかでは到達できない高みの世界があるのですね。彼女を初めて聞いたのは、もう25年も前の、カール・ベームが指揮した「後宮よりの逃走」(モーツアルト作曲)でした。あのときの初々しい姿は、確かに変わっているけれど、声の点ではちっとも変わっていないように感じます。30年近くも世界の最高峰にいつづけているというのは、本当にすごいものだと思います。

帰宅後、今、こうして、今日の日記を書いていますが(16時45分)、外はだいぶ薄暗くなってきました。天気予報では、この週末も余りよい天気は望めそうもありません。 

Posted: 2004年01月16日 (金) at 16:50 




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