Saul を客席から観る 


快晴 / 外気温13度
7時起床。今日も朝から快晴だがやはり気温が上がらず。こういう日は身体の調節が取れなくて、どうしても疲れる。カローラは昨日一日休校しただけで今日は登校。しかしまだ本調子ではなさそう。ブリギッテは大いに迷ったようだったが、今日は会社への欠勤届を電話で告げたようだった。 

ブリギッテが9時に家庭医のところへ行くのと時を同じくしてわたしも劇場へ。彼女が家庭医のところへ行ったのは、病気だという証明書を出して貰うため。2日目まではそれが必要はないのだが、3日目からは医者の診断書が必要となる。この診断書が黄色い用紙であることが多いので、わたしの同僚は "Gelbe Karte" (サッカーの試合でファールをしたときに審判が提示するカードのこと)と呼んでいる。まあ「警告」という意味から言えば同じようなものかも知れない。(^_^;)

今日は「スペードの女王」のオーケストラ伴奏付き舞台稽古。本来ならちゃんとした舞台装置が組まれていなければならないのだが、どうやら今日も Ver.di (Vereinte Dienstleistungs-gewerkschaft) のストライキらしい。今回も劇場直接のストライキというわけではなく、連帯のストライキらしい。その為に、全く何にも無い板の上での舞台稽古となった。これは全くいけない。歌う声は四方八方に飛び散ってしまうし、舞台上には、本来なら舞台装置の陰に位置しているはずの人が、バラバラと溢れていて神経が集中しないこと夥しかった。わたしの出番は12時でお終いになり帰宅の途に着く。

数日前に今夜の Saul の切符を申し込んであったのでそれを確かめに行ったら幸運にも2枚取れていた。もしかすると今夜は舞台装置もコスチュームも無しの演奏会形式になるかと思われたが、どちらにしても興味深い。わたしは Saul はオリジナルメンバーで入っているのだが、「魔笛」を他の同僚に替わってやって上げたことがあるので、今日はそのお返し。これまで Saul を客席から見たことがなかったのでちょっと嬉しい。ブリギッテは風邪で一緒に来るのは無理なので、古くからの友達(日本人女性)を誘って一緒に観ることにした。

帰宅して4人での昼食。今日はカローラとユリアが作った Lasagna で美味しかった。そのあと40分くらい仮眠をとり歯医者へ。今日で仮の歯が取れるのかと思っていたらそうではなかった。今日は本物の歯の合わせだけで、ちゃんと入るのは来週になるそうだ。これが1時間ほどで終了し、劇場へと向かう。少し時間があったので、途中のパン屋でコーヒーとチョコレート入りのクロワッサンを食べる。

劇場に着くと正面玄関前にはストライキのビラを配るよく知った顔の数々が並んでいた。面白いのは、劇場の中でも全く足並みの揃っていないストライキであること。(-_-;) 女声合唱の衣装とメーク係はストライキに参加しているが男声合唱の方は参加しないらしい。どうもよくわからないが、幕が開いてみると舞台装置も衣装も全く普通の公演と同じだった。幕が開く前に Intendant の Sir. Peter Jonas が出てきて、ストライキにかかわらず今夜の観客のためにいつも通りに演奏します、と自慢げにアナウンスしていた。波乱を期待する心もあったので少し拍子抜け。(^_^;)

さて、始めて客席から観た Saul だが、なかなか面白かった。合唱は歌うところも多いし、全幕に渡ってほとんど出ずっぱり。わたしが言うのも妙なものだが「立派だった」。(^_^) 帰宅は23時40分。明日は午前中半日の休日なので少しゆっくり出来そう。 

Posted: 2005年05月12日 (木) at 00:34 




1年前の今日は? 2年前の今日は?