La Calisto の Premiere 


曇時々小雨 / 外気温10度
7時40分起床。今日は久しぶりに客席に座ってのオペラ鑑賞から、ついさっき帰宅したところ。アンナが実習をしたオペラ La Calisto の新演出初演なので、どうしても観て欲しいということだった。バロック・オペラというのはわたしは余り好みではないのでこんな時でもないとわざわざ観には行かない。 

今日も一日、小雨が降ったり止んだりの寒〜い一日だった。カローラのひいた風邪は大分良くなったようだが、今度はブリギッテに感染してしまったらしい。こういう気候の時には、本当に気をつけないと風邪を引きがちになるから要注意。

昨夕の食事の時に取れてしまった仮の歯だが、面倒くさいので次の予約日の12日まで何とか騙しながら待とうかと思った。物を食べるのには注意すれば何とかいけるような気がしたからだが、劇場へ出掛けるので家を出て少し歩いたら気がついた。なにかの拍子に口から呼吸するとむき出しになった歯に冷たい空気が当たって、これがやけに凍みる。この調子ではちょっと12日まで待つわけにはいかないな、と思い直し、途中から行く先変更で歯医者に駆け込んだ。(^_^;) 今回はむき出しになった歯だけにカバーを掛けて貰い、歯の抜けている箇所はそのままにした。この方が応急処置としては適切のような気がする。

それから劇場に戻り、休憩のあとの「スペードの女王」のオーケストラ合わせに参加する。指揮は Jun Märkl 。12時半に終了して一旦帰宅。食事をしてから1時間の仮眠をとる。17時から18時まで劇場で音楽稽古。練習したのは "Roberto Develeux" と"La Forza del Destino"。

18時半からは La Calisto というバロック・オペラの新演出初演があるのでそれを観る。時々舞台稽古を覗いていたので、舞台装置とか歌い手の顔ぶれなどは知っていたが、まとまったものとして観るのは今日が始めて。しかし、David Alden 演出のものだから大体は想像がつく。アンナがとにかく観てくれと頼むので、どちらかと言うと渋々といった感じ。(^_^;) アンナにしてみれば、初めての実習で、僅かなりとも自分も参加したという意識があるのだろう。La Calisto のビデオクリップ が観れます。

結果はわたしの想像していた通りの、可もなく不可もなく、という感じの仕上がり。驚いたのはカーテンコールの時に割れるような拍手もなかった替わりに、一言のブーという声も聞こえなかった。バロックオペラを見に来る聴衆というのはイタリアオペラや、ドイツオペラのメジャーな作品を観る人達と層が違うのかもしれない、と考えたりもした。

演出はかなりお金のかかった舞台装置だと思う。今回もまた「照明」の作品に占める大きな役割を感じることが出来た。逆に言えば、ちょっと貧しい舞台装置でも照明で補える部分が多いということ。

David Olden の演出は、とにかくやりたい様に好き勝手にやっているなぁ、という感じ。それでもブーが出なかったということは、バロック・オペラにはまだ定番といえるような演出が無いせいだろうか。メジャーのオペラだと観客の一人一人に刷り込みの演出があって、そこから大きく外れるようなものならば、痛烈なブーが飛んでくるものだから。

わたし個人の好みだが、ハッキリ言ってバロックオペラというのは好きになれない。加えて、ここしばらく、カウターテノールを聴き続けて食傷気味なので、今夜も「またか!」という思いを度々味わった。明日は合唱の休日なので、誰も居ない日中には、絶対に、力強く、輝かしいイタリアオペラのテノールを聴くぞ!と思った。(^_^;) 

Posted: 2005年05月09日 (月) at 00:23 




1年前の今日は? 2年前の今日は?