ドイツで見ないもの 


どうしてあんなに良いものをドイツ人は取り入れないのだろう、と思うものがいくつかあります。その中でわたしがもっとも不思議に思うのは「ウオッシュレット」なんです。少なくともわたしの周りの友人、知人宅でそれを見たことがまだありません。 

わたしは何度か日本へ帰国した時に、どこの家庭にでも備わっているあの「ウオッシュレット」に大感激して、なんとかわが家のトイレにも導入したいと思っているのですが、いまだに果たせません。本格的に捜したことはないので不確かなのですが、それを扱っているお店も無いのではないかと思います。

あれは「痔」の予防にも良いはずなのでわたしにとってはやはり、不思議です。では、ドイツ人は「痔」の悩みはないのか、といえばそうでもないようです。事務の仕事などで長時間座っていることの多いドイツ人はやはりそれで悩むようです。それでは「痔」の予防はどうしているかというと、それ用に開発されたのではないかと思われる「Feuchte Toilettentücher」(湿ったトイレットペーパー)というものがあります。

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「湿ったトイレットペーパ」というのは「ウォッシュレット」の普及した日本には無い商品でしょう。普通のトイレットペーパーと併用するものとして売られています。用便をしたあと、まず普通のトイレットペーパーで綺麗にし、そのあと、念を入れて湿ったトイレットペーパーを、という使い方をします。わたしは日本で経験して以来、普通のトイレットペーパーだけでは気持ちが悪いと思うようになってしまって、それ以来この製品を併用しています。(痔持ちではありません)(^_^;)

一緒に日本に行った時に「ウオッシュレット」を使った経験のあるブリギッテに聞いてみると「あれは不潔です」という返事が返ってきたことがあって驚きました。ノズルから出た温水でその部分を洗うわけですがその飛沫が飛び散るではないか、というのが彼女の言い分でした。その辺のことはずいぶん改良されていて問題はないと思うのですが、彼女の思いこみを覆らせるだけの確実なデータを持っていないのでそれ以上の反論は止めました。彼女に聞いてみると、日本に滞在していた時でも使わなかったそうです。(^_^;) 

とにかく、この「湿ったトイレットペーパ」、今では、わたしがちょっとした旅行に行く時には必ず持参するものとなっています。もちろん日本に行く時には持っていきません。(^_^)

ついでに書いておきますが、日本でよく見る、便座にかける布製のカバーも見ません。寒い冬に冷たい便座に腰掛けるのは嫌だと思うのですが、やはり、あれも不潔だと言います。あの布カバーを、毎日洗濯するというわけではないだろうから、それなら、毎日,拭き掃除した方が清潔だと言うのですが、これには頷けるところがあります。

「民族による清潔感の相違」なんていうテーマで書かれた論文があったら読んでみたいものです。(^_^;) 

Posted: 2004年08月05日 (木) at 17:43 




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