バイエルン人が法王に選出される18日から始まっていたコンクラーベですが、19日の夕方ドイツ人枢機卿のヨーゼフ・ラッツィンガー
(Joseph Ratzinger)
氏(78歳)が第265代目の法王に選出されて、ベネディクト16世と名乗ることになりました。
この枢機卿はドイツ人、それもバイエルン州の生まれです。わたしが劇場に出掛けようとしていた18時20分頃に、ミュンヘン市内の教会から一整に鐘の音が響き渡りました。新法王の誕生です。急いでテレビをつけてみましたが、この時点ではまだ新法王が誰であるかを報道してはいませんでした。
路面電車に乗っていても小雨の中から聞こえる鐘の音が鳴りやみません。劇場に着いてから新法王がドイツ人でミュンヘンにもゆかりの深い Joseph Ratzinger 氏だということがわかり、ちょっと驚きました。と言うのも、先の法王が亡くなってから今日まで、新聞、テレビの報道などは Ratzinger 氏が新法王に選ばれることに否定的だったのです。先の法王がポーランド人だったので今度はイタリア人だろうというのが大方の予想でした。 わたしも先の法王を送るミサを取り仕切ったのが Ratzinger 氏だった事を新聞で読んで「ああ、これで彼の法王の目はなくなったかな」と思ったほどです。これが彼の最後の花道か、と考えたのでした。 彼はドイツでもきわめて保守的な枢機卿として知られています。年齢も78歳と高齢ですので彼に新しい何かを求めるというのは無理でしょう。今夜のところは雨のせいもありますが、ミュンヘン市内の雰囲気はきわめて落ち着いたもののようです。 Posted: 2005年04月20日 (水) at 00:21
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