濡れ衣けろちゃんのこのエントリ
を読んでいて、ちょっとニュアンスは違うけれど、同じような気持になった出来事を思い出しました。
もうずいぶん前の話です。わたしのいる楽屋の係りはその頃50歳半ばの女性でした。わたしを含む10人くらいの仲間の衣装の着付けを手伝う女性で
Garderoberin
と呼ばれる職種です。わたしらはオペラの時には、少なくとも自分の出番の30分前くらいには楽屋に入ることになっています。メークが複雑な時などはその時間がもっと長くなります。
で、衣装に着替える時には下着のパンツ以外は全て脱ぐことになるのですが、あるとき、いつものようにわたしが上半身裸になると、後から「コノ〜ッ、もうっ」という感じで彼女がわたしの背中をバシッと叩いたのです。「えっ?」とわたしが振り向くと、ニヤッと笑って「昨夜はお楽しみだったようね」と言うのです。それでもわからず「ハテ?」という顔をしたら、わたしの肩をつかんで背中をくるっと鏡に向けて、自分の背中を見せられました。そこには数条の赤いひっかき傷があったのです。どうやら彼女はわたしがベットの中で女性に付けられたひっかき傷だと勘違いしたようです。(^_^;) 彼女が思い違いをしているのがわかったので「いや、それは違う、違う! これは背中が痒くて自分で手を回して掻いた跡だよ」と説明したのですが、頭から受け付けてくれません。わたしが釈明すればするほど、だんだん深みにはまっていく感じ。それからしばらくは、わたしが着替えをするたびに、したり顔でニヤニヤ頷く彼女の顔がありました。 Posted: 2004年11月13日 (土) at 15:01
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