父親が取る「育児休暇」 


今日の日記で、わたしの同僚が「育児休暇」を取ったことを書きました。わたしの年代にとっては「働いている父親が育児休暇?」といった違和感があります。それで、ドイツの状況を書いてみます。もし、日本も同じような環境でしたら、それに対する反響なども聞きたいと思います。 

ドイツでも、男性が育児休暇を取るという風潮は少なくとも10年前までには無いことでした。わたしの職場では、ここ2,3年のことです。この休暇についてもう少し説明します。

たぶん日本でも同じだと思うのですが、職業を持っている女性が妊娠し子供が生まれた場合は、結婚していてもいなくても、Mutterschaftsurlaub (産後育児休暇とでも訳すのでしょうか)という権利があります。これは出産後2年間は産後の体力回復と、その後の育児のために職場を離れても解雇されることはなく、その休暇が終わったらまた元の職場に復帰できる、という権利です。もちろん、その間の給料はゼロになるのですが。

しかし、夫婦が共稼ぎの場合、中には妻の方が収入が多い場合もあります。その時には出産後数週間の休暇の後は妻の方が働き、夫の方が子供の育児にあたるというケースもあるわけです。これはまた、交代で取ることも可能です。

今回の同僚のケースは、奥さんも歌い手なので、彼女にとってかなり有利な仕事が入ったのでしょう。彼女の今回のギャラが夫の劇場における月給よりも多かった場合は、彼が無給の休暇を取ったほうが得なわけです。簡単な計算です。

しかし忘れてならないのは、彼が休暇を取っている期間には誰かが彼の穴を埋めなくてはならないということです。穴を埋める方には(今日はわたしですが、次回には別の同僚が穴埋めをします)特別手当が出るわけではありませんから、正直に言うと迷惑です。(-_-;) 「なんだかな〜」というのがわたしの偽らざる心境です。

女性が出産後の休暇を取ることはもちろん当然のことだとわたしも思います。そして、その後2年間、育児休暇を取るというのもわたしは賛成です。2歳までの幼児にとって母親という存在は絶対に必要だと思うから。しかし、これが夫の育児休暇だと諸手をあげて賛成できず「なんだかな〜」と思うのはわたしの偏見でしょうか。

もしかしたら、わたしは、母親と乳飲み子の関係を過大評価しているとか、理想視しているとかあるのかもしれません。自分が赤ちゃんだったら、無骨な父親よりも暖かく柔らかな母親の胸の中にいたいと思ってしまうのですが....。自分でもちょっとわからなくなりました。(^_^;) 

Posted: 2004年09月20日 (月) at 23:47 




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