お風呂について考える 


亀のOdysseusの入浴に付いて昨日の日記に書いたら
>>ドイツではやっぱり湯船にはあまりつからないのですか?
というコメントが付いた。ドイツと日本のお風呂の違いについて書いてみる。 

結論から言うと、ドイツではあまり湯船に浸かりません。日常の生活ではシャワーで済ましてしまいます。湯船に浸かるのはせいぜい1週間に一度(週末)ぐらいでしょうか。その他は特別に疲れていてゆっくりしたいときなどに使うようです。その理由を考えて整理してみました。

1.気候が乾燥している。
これは湿気の少ない気候のせいだと思います。ドイツを旅行した人なら気がついたと思いますが、夏でも2,3日同じシャツを着ていても襟首などの汚れはそれほど目立ちません。(個人差あり。汗っかきの人を除く)(^_^;)
2.浴室の構造が違う
ドイツの浴室は日本の洋式ホテルなどにあるものと同じだから、特別な説明はいらないと思います。あれを見てわかるように、一番の違いは日本の浴室が風呂桶と洗い場の二つで構成されているのに対しドイツのものは風呂桶ひとつで完結してしまっている。
3.潔癖性
日本の場合は風呂桶に溜まったお湯を数人で使いまわします。これは風呂桶の中では身体を洗わず、身体を温めて気持ちよくなるために使うという慣習から来ています。ドイツの場合は洗い場というものがありませんから、風呂桶の中で自分の身体の垢を落とし洗い清めます。当然そのお湯は次に入る人には使えなくなります。翻って、シャワーを使えば自分の身体を洗った汚水は流れ出てしまいますから、あとからシャワーを浴びる人も不快感がない。
3.ケチ
経済的に見た場合、家族4〜5人でそのたびに風呂桶を掃除して前の人の垢を洗い出し、またお湯を新しく張って入るということは面倒くさいですし、水道/光熱費がかかるので毎日だとかなりの出費になります。これは、締まり屋のドイツ人には我慢できないことでしょう。また、厳密に言えば、日本のお風呂の、暖まるだけとはいえ他人の使ったお湯はまったく清潔だとは言えない。(^_^;)

という理由でドイツ人は湯船に浸かることが少ないのだ、というのがわたしの見解です。それとドイツは水が乏しいということはありませんが、日本のようにザブザブと使える自然環境にないことも関わっていますね。そういえば「お金を湯水のように使う」という表現はドイツにはありません。(^_^;) 

Posted: 2004年04月06日 (火) at 14:50 




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