ターゲット / 楡 周平著(宝島社) 



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この著書を読むのは2度目。カバーに記憶があったが、最初の方を読んでもしばらくは2度目だとは気がつかなかった。一度目に読んだ時と同じように息もつかせぬ展開で、ドキドキしながら読み進んだ。半ばまでくると、さすがに筋は思い出したが、それでも面白かった。ほとんど最後の方に出てくる以下の文章は「敵」を「聴衆」と言い換えればそのまま、わが劇場のインテンダント、Sir Peter の言葉と全く同じ意味であるのが興味深かった。彼はいつだったか「公演に於いては、今、舞台に立っている者の要求が全てに優先される」という名言を吐いたことがあった。
だが最前線で敵と向かい合う兵士の要求は、何よりも優先されるのは戦場に限ったことではない。(P.476)

この人の最初の成功作であるらしい「Cの福音」それに続いて「クーデター」「猛禽の宴」「クラッシュ」「ガリバー・パニック」「外資な人たち」という著作もあるらしい。日本にいたのなら早速本屋に走るのだが・・・・。(2004年8月17日読了)
 

 

Posted: 2004年08月17日 (火) at 17:32 




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