「パナマ運河の殺人」、「葡萄街道の殺人」/ 平岩弓枝 著(角川文庫) 


この2冊の本は続けて読んだ。最初に読んだのは「パナマ運河の殺人」の方。しかし両方とも、舞台こそパナマ運河とドイツのワイン街道の違いはあっても、雰囲気がよく似ていて、2冊まとめて感想を書いてもいっこうに違和感がないと思うので、今回は2冊まとめて読後感を書いておく。これはちょっと不幸なことだ。

OKAMURA さんのエントリ を読んで同感。今回からAbstract欄に画像を貼るのは止めにして、Bodyに移すことにしました。
しかし、rss.xml に画像を頻繁に載せるのは控えた方が親切です。例えば私は自宅ではナローバンドでインターネット接続しています。せっかく素早く巡回するために RSS を購読しているのに画像が沢山ある RSS を見るとそこでダウンロードが始まって滞ってしまいます。余裕がないときなどは、そういうサイトは文面もタイトルも見ずに次に行ってしまいます。ナローバンドを使わざるを得ない人もまだまだいるんだということを忘れないでほしいです。
 


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正直言って途中で読むのを止めようかと思った。まず、登場人物の設定がかなり強引。だから読みながら何度も前のページをひっくり返さなくてはならなかった。そして、登場人物を不自然にこねくり回しすぎる。結果として、物語進展のリズムが感じられないので、ソープオペラを見せられているような気分になった。章ごとに小さな山があって、いかにも、毎日15分ずつ放送されるテレビの連続ドラマ、という感じになってくる。殺人の動機も納得いかないし、殺人の方法もありきたりで新鮮味に乏しい。

最後の解説によると、この著者は旅行好きなのだそうだ。ご自分で旅行を楽しまれたあと、締め切りに追われてのやっつけ仕事だったのではないか、というあらぬ疑いも持ってしまった。この著者の時代物の推理小説「御宿かわせみ」はわりと好きなので、今回は大いに残念。(2004年10月1日読了) 

Posted: 2004年10月05日 (火) at 10:06 




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