巨いなる企て 上・下巻 / 堺屋太一著(毎日新聞社) 


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この上・下巻は読むのにずいぶん時間が掛かってしまった。このところ日々の生活が忙しかったこともあるのだが、正直に言うと、この本がわたしの好みの波長とは合わなかったせいだろう。ストーりの巧みさで前へ、前へとわたしを引っ張り続けてはくれることは無かったし、文章に魅力があるというわけでもなかった。 

豊臣政権末期、徳川政権誕生という、このころの歴史はわたしも好きで何度も違った著者のものを読んでいる。今回もその面白さを味合わせてもらえるかと思ったのだが、空振りに終わった。

この小説は多分、新聞小説が原型なのだと思うのだが、繰り返しの説明が多いのが煩わしい。それに、機会ある毎に「現代の会社組織になぞらえると…」という記述が出てきて、最後の方では「説明するまでもない」と反発心まで沸いてきてしまった。

途中で読むのを止めようかと思ったが、とにかく最後まで読んでみた。これだけの内容に、上・下2冊の本にする必要があったのかどうか。(2005年7月11日読了) 

Posted: 2005年07月12日 (火) at 17:49 




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