凍える牙 / 乃南アサ著(新潮文庫)読み始めは推理小説風に筋が展開していくのだが、小説の半ば頃で犯人はもう分かってしまう。だからあくまでも謎解きの推理小説として読んだらここで面白さは終わってしまう。しかし、その辺から話は謎解きではなく復習譚になっていく。それも、女性刑事、音道貴子が主人公だったこの小説は犬の「疾風」がそれに取って代わる。ここからがこの小説の本当に面白いところだった。幾分、荒唐無稽な描写もあるけれどそれをこの作家の技量と説得力でわたしを最後まで引きずっていった。読んだあとは「ああ、面白かった」と満足。
これに味を占めて、そのあとすぐにこの作家の「殺意・鬼哭」を読み始めたのだが、これは期待を裏切られ、三分の一を読んだあたりで投げ出した。新しい試みによる小説なのだろうが暗く、粘液質で遅々としてページが進まなかった。ということで、この作家に対する印象は一勝一敗。(^_^;) (2006年1月読了) Posted: 2006年02月20日 (月) at 17:15
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Total entries in this category: Published On: 2006.02.20 17:22 |