志摩半島殺人事件 / 内田康夫著(祥伝社ノン・ポシェット) 


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続いての浅見光彦探偵もの。これはとても面白かった。このシリーズの中でも傑作の一つに入ると思う。(ハイジ文庫より)

 

1988年の作品だそうだ。表題の通りに志摩半島を舞台にして起こった殺人事件を浅見光彦探偵が解明していくのだけれど、今回は人物の描き方は勿論のこと、推理の展開に固唾を飲む場面がいくつか出てくる。最後に明かされる事実がこれまた意表をついたもので、たっぷりとした読み応えを感じた。作者自身の後書きによると、行き当たりばったりの取材から生まれたそうだが、それでもこの様にいい作品が生まれたのだから面白いものだ。すべからくモノを生み出す作業というのは、しゃかりきになってやったからいいものが出来ると限らないということか。面白い。
(2006年3月9日読了) 

Posted: 2006年03月10日 (金) at 16:40 




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