鐘 / 内田康夫著(講談社文庫) 


image
まだまだ続く「浅見光彦シリーズ」。(^_^) 今回も493ページにもなる長編で読み応え充分。著者ご本人も後書きで書いているが、軽やかな文体のせいかあっと言う間に読めてしまう。今回も満足。 

今回は「鐘」をテーマにした殺人事件。殺された男の額に鐘の紋様がアザとなって残っていたところから話が展開していく。推理小説だから、例によって筋を書くことは控える。

週末犯人が見つかるまでの課程がこれまで読んだシリーズとは違って、些かまだるっこかった(これは方言かもしれない)部分もあったが、作者の後書きで、この小説が新聞小説だったということで納得。新聞小説というのは毎日とはいかなくても1週間に一度くらいは読者を引きつける意味でちょっとした山場を作らねばならないそうだから仕方のないことだろう。この小説は内田康夫氏の最初の新聞小説ということで、これも興味深い。1991年10月に単行本として出版されている。とにかく面白く読めた。
(2006年3月17日読了) 

Posted: 2006年03月17日 (金) at 21:32 




1年前の今日は? 2年前の今日は?