剣客商売・6冊まとめ読み / 池波正太郎著(すべて新潮文庫) 


5月に入ってから花粉症のために鬱々と楽しまない日が続いていた。毎年のことで慣れてはいるのだが、それでもやはり辛いものだ。幸い、今年の花粉症の期間は仕事の方が比較的に暇だったし、思いがけずストライキが長引いていて夜の公演も中止になったりコンサート形式になったりしたために、仕事の上でのストレスと重ならなかったのは幸いだった。その憂鬱な気分から逃れるために池波正太郎氏の「剣客商売」を読みはじめる。ハイジ文庫に入っていたのは全13冊のうち5冊、加えて番外編の「ないしょ、ないしょ」1冊だったがそれらを楽しく読了。幸せなことに、それとほぼ時を同じくしてわたしの花粉症も治まった。(^_^) 

これまでにも「剣客商売」シリーズのうち、何冊か読んでいるのは確かな記憶である。しかし、今回のようにまとめ読みをしたの初めて。「剣客商売」全13冊+番外編の中から、わたしが今回読んだ本の題名を赤色で記しておく。

1.剣客商売
2.辻斬り
3.陽炎の男
4.天魔
5.白い鬼
6.新妻
7.隠れ蓑
8.狂乱
9.待ち伏せ
10.春の嵐
11.勝負
12.十番斬り
13.波紋
ないしょ、ないしょ(番外編)

最初に書いたように「剣客商売」はこれまでにもミュンヘンの Japan Club などからお借りして読んだ記憶があるので、2度読んだものもあるだろうし、今回読んだもの以外のものも既に読んでいる可能性はある。とにかく、すがすがしい読後感と、おいしそうな食べものの描写、たまらなく郷愁を誘う風景描写、季節描写が読んでいて楽しい。ちょっとした気鬱の時とかに読むと本当に元気づけられるし、健康なときに読んだらきっとおいしいものが食べたくなるに違いない。「あ〜ぁ、たのしかった!」というのが今回の収穫。 

Posted: 2006年05月16日 (火) at 20:29 




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