大合併・小説第一勧業銀行 / 高杉 良著(講談社) 



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この本は「第一銀行」と「日本勧業銀行」が合併して「第一勧業銀行」が誕生するまでの様子を描いたものです。昭和46年3月11日、日本経済新聞の大スクープによって世間に知られることとなったいきさつからこの物語は始まっています。 この二つの銀行が合併して一躍、トップ銀行に躍り出たのですから、そのインパクトはかなりのものがあったことと思います。内容は「現代」という雑誌に1988年11月号 〜 1989年7月号に掛けて発表されたものらしいが、その当時のいきさつを本にして発表するまでに、17年の歳月が必要だったというのも、登場人物が実在の人たちですから頷けます。(2004年10月7日読了) 


実はこの昭和46年3月11日の件はわたしの記憶に全く残っていないのです。振り返ってみると、この時期は、わたしの音楽大学入試の真っ最中でした。多分一次試験が通って二次試験の頃です。当時はとにかく入試のことで頭がいっぱいで、銀行の合併話など耳に入らなかったのでしょう。

わたしのおぼつかない知識では、このあと日本経済の大躍進があり、80年代の終わりにバブルがあり、経済の沈滞が現在まで続いているということですが、今回ちょっとインターネットで「都市銀行」について検索してみましたら、次の5つのフィナンシャルグループに大きく分けられるとか。まるで様変わりしているのに驚きました。浦島太郎の心境です。みずほ、とか、りそなUFJ なんて名前は全く知りませんでした。

1.みずほフィナンシャルグループ
みずほ銀行、みずほコーポレート銀行(旧第一勧業銀行、旧富士銀行、旧日本興業銀行)、みずほ信託銀行、みずほアセット信託銀行(旧安田信託銀行)
2.三菱東京フィナンシャル・グループ
東京三菱銀行、三菱信託銀行、
3.UFJ ホールディングス
UFJ銀行(旧三和銀行、旧東海銀行)、UFJ信託銀行(旧東洋信託銀行)
4.三井住友銀行
旧さくら銀行、旧住友銀行
5.りそなホールディングス
大和銀行、あさひ銀行、近畿大阪銀行、奈良銀行、

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ちなみに、わが家の浴室にはいまだに「富士銀行」名入りタオルがぶら下がっています。富士銀行という名前が無くなったのがいつかわかりませんが、このタオル、けっこう年代物なんですね。(^_^;)

OKAMURA さんからわたしの写真の使い方はサムネールだから、ナローバンドの人にも大丈夫、と教えられたのでまた、元に戻しました。
 

Posted: 2004年10月08日 (金) at 18:06 




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