日本沈没 上・下巻 / 小松左京著(光文社) 


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これは再読。とは言っても前に読んだのは、まだ日本で学生をしている頃だったから約30年前ということになる。(^_^;) これを最初に読んだときにはかなりショックだった。あの頃でも、日本はけっこう地震があったし(新潟の大地震など)、この本を最初に手に取ったときには、一気に読み耽ったことを思い出す。最近はまた、タイの地震・津波の大きな被害があったばかり。いつも利用させて貰う「ミュンヘン日本人クラブ」の本棚にこの本を見つけて久しぶりに読んでみた。 

「上巻」の方は、今回も引きずり込まれるように読んだ。わたしには書かれている内容がまるで現在のことのように新しい。それに比較すると「下巻」の方はちょっと中だるみを感じた。著者の小松左京氏はずいぶんこの方面の知識を集められたのだろうが、これはあくまでもSF小説だとはわかっていても、そうは思わせない説得力がある。初版は昭和48年3月だそうだから32年前ということになる。凄いことだ。

実はこのエントリを挙げようかなと思って書き始めたら、それがちょうど1000個目のエントリに当たることに気がついて、少し時期をずらしたのである。(これは1006個目のエントリ)縁起を担ぐわけではないが、区切りのエントリが「日本沈没」というのは引っ掛かった。(^_^;)

われわれの劇場・Nationaltheaterは今年の9月末から10月にかけて東京、横浜で引っ越し公演を行うことになっている。それで、同僚やオーケストラの連中が不安がっているのが「地震」のこと。しかし「どうなんだ、大丈夫か?」と訊かれてもわたしに答えられる問題ではない。こればかりは運命だと思う。わたし自身もそれなりの覚悟をして帰国するつもりではいる。(2005年5月10日読了) 

Posted: 2005年05月15日 (日) at 10:07 




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