オペラ放浪記2 / 原田 満著(知玄社) 


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先日(12月22日)、著者の原田 満さんからご丁寧に表記の本が贈られてきました。今回も「オペラ放浪記1」 同様に面白い内容になっています。普通の人(笑)に原田さんと同じような旅をしなさいとはお勧めしませんが、自分も一緒に旅をしたような気持で読んでみると興味深いものがあると思います。 

本が到着した日から早速、仕事への行き帰りの路面電車の中で読み始めて一昨日読了しました。今回の放浪記は2002年2月25日ー4月14日の約一月半、そして次の年2003年3月30日ー4月15日の2週間の出来事が記されています。

前回と同じように、原田さんが訪れた劇場、それに、観光地、美術館、安いホテルなどのインターネット・アドレスが併記されているのはヨーロッパを自由に歩いてみたいと思う人にはとても有り難い情報だと思います。今回はユーレイルパスを使った旅ではなく、バスを使って移動した説明が多いのも新鮮です。原田さんには珍しく、今回は観光も若干(^_^;)ではありますが取り込んでいられる点が先回とは大きな違いでしょうか。

今回も感心したのは、原田さんの金銭面での徹底ぶり。この域まで達すると「ケチ」という言葉は当たらないような気がします。原田さんはきっとこの徹底ぶりに快感をも感じておられるのではないかと想像します。わたしもケチでは人後に落ちないと自負していますが、いや〜、まだまだ。(-_-;) 一例を挙げれば、この放浪記の中で「ケバブ屋さん」が何度出てきたことでしょうか。わたしもケバブは大好物なのですがこの短期間にこれだけの回数は無理です。冗談めいた私的要望ですが、訪れた都市ごとのケバブ屋さんの比較記事を巻末にでも付録に付けてくれたら嬉しかっただろうと思います。(^_^;)

やはり、圧巻は最後の方に出てくるチューリッヒでの「ジュリオ・チェーザレ」3回連続の離れ業でしょうか。これだけの豪華なメンバーだったからこその3回連続だったのでしょうが、この出来事は原田さんの一生の宝物ですね。とにかく、この本の全体を通して原田さんの燃えたぎるようなオペラへの情熱を感じることが出来ます。(2005年12月28日読了) 

Posted: 2005年12月30日 (金) at 17:03 




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