映画 “Er ist wieder da” を観る

10月19日(月)・雨ときどき曇り/最高気温8度

7時起床。今日も陽が沈むまでは一歩も家を出ずに閉じこもっていた。折りから天気も悪く朝から雨が降っていた。日中一時明るい光が差してきたのだが、すぐにまた元に戻り雨となった。

今日も一日何をすることもなく「晴耕雨読」そのもの。少しは身体を動かさなくてはと少しばかりの洗濯物にアイロン掛け。それも1時間もかからずに済んでしまった。

午後3時過ぎに眠くなってきて一時間のタイマーを掛けて昼寝。週末の土曜、日曜と昼寝をしなかったので久しぶり。

夕方ブリギッテはいつも通りの帰宅。サッと簡単な夕食を済ませてから映画館へ。彼女が読んで面白かったという本 “Er ist wieder da” が映画化されたのでそれを見たいらしい。わたしはその本を読んでいない。

今、映画を観て戻ってきた。ブリギッテの話では原作の本とはかなり違うものになっているようだ。映画の方が本よりも良いという意見。

わたしの理解し得た範囲での感想は、人間ひとりひとりの心の中に存在する弱さ、不確かさを改めて指摘されたというもの。全編を通してかなり挑発的な内容だった。

映画の最後の方でヒットラーに言わせた台詞「大衆がわたしを選んだ」がそのまま現在の日本にも当て嵌まる。

映画を見終わってどこかスッキリしないのは、自分の中にも独裁者の言いなりになって流れに身を任せてしまう要素があるのを自覚してしまうからかな。

昼間読んでいた「剣客商売」(池波正太郎著)の中で著者が秋山小兵衛に言わせている次の箇所もまた同じような意味で現在にそのまま当て嵌まる。

「戦国の世が終り、徳川将軍の下に天下泰平が百何十年もつづいているのは結構なことだが……わしはな、かえって戦乱絶え間もなかったころのほうが、人のいのちの重さ大切さがよくわかっていたような気がするのじゃ。いまは、戦の恐ろしさは消え果てた代りに、天下泰平になれて、生死の意義を忘れた人それぞれが、恐ろしいことを平気でしてのけるようになった。なればこそ、油断は禁物ということよ」

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