土門拳の写真を見に酒田へ

4月29日(金)・曇り/最高気温11度
5時起床。
思いの外早く目が覚めたので予定していた8:42の一本前の列車に乗ることにした。山形の朝は曇り空。定時の5:53に発車。さすがに乗ってしばらくしたら眠くなったきた。新庄までの1時間16分の間はほとんど眠っていた。それでも時々は目が覚めて外の景色を眺めてみると小雨の中の新緑が美しい。勢いのある美しさだ。

新庄に到着して急いで乗り換えようとしたらなんと待ち時間が一時間以上もあるではないか。新聞を読んだり、電子書籍を読んだりしてその時間をつぶす。これも一人旅だからまあ、楽しい。

46分走って余目(あまるめ)についてまた乗り換え。しかし今度は15分くらいの待ち時間だったから大したことはない。外はだんだん風が強くなってきてかなり寒いと感じる。酒田にやっとついたのは9時31分だった。

ここでも土門拳記念館行きのバスを待つ。ルンルンバスとかいう名前なのだが今日の気候は全くそんな気分じゃない。小雨が風に乗って吹きつけてくる。下の写真は池の縁に建つ土門拳記念館。

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一通り見て回ったあと中庭に出てそこから池を写してみた。池の向こうにまだ桜が散らずに咲いている。

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土門拳の写真はカラーでないほうが力強さを感じる。特に人物、スナップ写真が素晴らしい。「筑豊のこどもたち」という作品はわたし自身の幼年時代にオーバーラップして懐かしさを感じた。あの頃のわたし達はみなこんな表情をしていたし、写真に写っているような貧しい身なりだった。

帰りのルンルンバスまでまたかなりの時間を待つ。駅までの距離は歩くには少し遠いしものすごい風で帽子が吹き飛ばされそう。下の写真は収穫した米を蓄えておく山居(さんきょ)倉庫。川を挟んだ向こう岸から写してみた。

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山居(さんきょ)倉庫までバスに乗り、倉庫の佇まいを見て回ったあと徒歩で旧鎧屋(あぶみや)邸まで行ってみる。そこは320円を払って内部を見てみたが特にどうということはない。出たあと駅まで歩くことにした。ここからならそれほどの距離ではない。その途中で同じ方向に歩いていたおばあさんとお話ししながらしばらく一緒になる。彼女の説明だと酒田は風の強い分だけ山形に比べると雪が少ないんだそうだ。下の写真は旧鎧屋(あぶみや)邸の入り口。

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そのおばあさんが勧めてくれた途中の旧本間家の屋敷はパスして庭から内部を覗いただけ。酒田駅に着くまでに何かお腹に入れたいと思って道の両側を見ながら歩いたのだが飲食店だけではなくほとんどの店がしまっている。そう、今日は「みどりの日」とかの祝日だったのだ。

駅の周りにも暖かいものを食べさせる店がないので仕方なく駅の売店でお弁当とお茶を買い待合室で食べる。15:28発の列車に乗る。

行きと同じように新庄で乗り換えようと思ったら山形新幹線が17:11に発車するという案内板が見えた。あれ?新庄は新幹線が通っていたのかとその時に気がついた。自由席があるというのでそれに乗ってみる。待ち時間も予定していたより10分短いし山形にも18時に着いた。奥羽本線の普通車だったら山形着は18:35だった。

部屋に入ってまずは風呂、と思ってマックを開いたら昨夜一緒に食事をしたF君から連絡が入っていて今晩は奥さんも入れて夕食などどうですか、ということだった。

7時半に車で迎えに来てくれて彼のかつての教え子がやっているというお店へ。日本酒の品揃えが豊富ということで楽しみだった。2種類の冷酒を飲んでみたがそのどちらも違いがはっきりとわかり両方ともおいしかった。食事の方はおまかせだったらしく次から次へと出てきて最後は温かいお蕎麦で締め。大満足。またホテルまで送って貰い10時半には部屋に帰った。

土門拳の写真を見に酒田へ」への2件のフィードバック

  1. 土門は古寺や仏像の写真集が家にありましたが、本領はルポ写真だったのかもですね。
    記念館の建築もよさそうですね。

    • 記念館はなかなかの佇まいでしたよ。
      わたしも土門拳の本骨頂はルポ、スナップ写真だったのではないかと思います。写真全体に「動」がありますね。大きく伸ばされた写真を見ると良くわかります。

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