「母の待つ里」を読んだ

2022年2月14日(月)

数日前に新刊「母の待つ里」(浅田次郎 著)を読了。
久しぶりに読む浅田次郎の本である。この著者の作品はこれまでも数多く読んでいると思うのだが、期待を裏切られたことはないという記憶がある。今回も楽しみにして電子書籍をダウンロードした。

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東京に生まれ育った,いわゆる「田舎・故郷」を持たない3人の男女が高額の料金(一泊50万円)を払って体験する仮想空間を扱った物語。

最初は、なんだかなぁと思いながら読んでいたが、途中から浅田次郎氏の筆力によって物語の中に入り込んでいった。

しかし、全編を読み終わったあともどこかしっくりとせず、心の片隅に妙な空白を感じる。これはわたし自身が「故郷」を持った人間だからだろう。

昨年あたりから寝床の中でよく自分の幼少の頃の記憶を辿っている。その記憶の中の風景は自分でも驚くほど鮮明で、ふる里を持っている幸せを感じる。

この本は東京で生まれ東京で成人した人たちが読むとまた違った納得性を持った感慨が湧いてくるのだと思う。作者の経歴を読むと、浅田次郎氏その人も東京人ということで彼にとってはかなり密着性の高い物語なのだろう。

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