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2010年07月14日

おつまみと釣り銭の数え方

昨夜、仕事から戻ってまずはビールというわけで「スポン!」と栓を開け、ジョッキについでグビリと一口。そこへ妻が肴にとチーズを出してくれた。

image フム、フム、なかなかサービスが良いわいと喜んだのだが、皿の上には3種類のチーズがゴロンと並んでいるだけ。
「ちょっと、ちょっと、これじゃぁ色気もなにも無いんじゃないの。それに、こんなに沢山は一人で食べられないよ」
と抗議すると、
「全部食べろとはいってませんよ、あなたの好きな量だけ食べて、あとはラップに来るんで冷蔵庫に入れておいてください。わたしは明日も仕事がありますからもう寝ます」
という返事。この時、時間は11時半を少し過ぎていた。

わたしの頭のどこかには居酒屋あたりで出される、少量ずつ形よく盛りつけられた「チーズ盛り合わせ」なんてのがあったのだ。まあ、夜も遅いし彼女も疲れてるから仕方ないかと思いながら、それでも適当に切り分けながら、それでビールも美味しく飲み終えたのだった。

残ったチーズをラップにくるんで冷蔵庫に戻す時に
はて、これに似た感覚をどこかで経験したな
と思って考えたら、それはドイツと日本の釣り銭勘定の違いだった。

日本の場合は30円の品物を買って100円出したら、店の人は頭の中で 100-30=70円と計算しておつりを渡す。ドイツの場合は まず30円というのを頭に置いてそれが100円になるまでお金を足していって70円を渡してくれる。結果はどちらも同じである。

だが、わたしにはどうしても日本方式の方がちょっとだけ頭脳を働かせているような気がする。ドイツ方式は数を足していってるだけで、そんなもの年端もいかない子供にでもできるわい、とちょっとだけ見下してしまうのである。(^_^;)

昨夜のチーズの件に話が戻るが、日本人だったら「この人は夜仕事から戻ってきて疲れているから、このくらい食べるだろうな」と 暗算し、それだけの分量を切り分けて出してくれるんじゃないだろうか。総量がドカッと目の前にあって、そこから食べる分だけの量を切り分けていくというのはなんか違うような気がする。

それと、日本式の場合はおつまみの量によって、飲むペースを自分で加減できる楽しみというのもある。ドカッと大量の肴を目の前に出されて、ガパッと飲むだけなんて、やはりちょっと趣に欠ける。そんなことを今朝の食卓で説明したら、案の定「フン、なにを言ってるのよ!」という顔をされた。