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2010年12月27日

娘との会話

月曜日・晴れ / 外気温マイナス5度
7時10分起床。クリスマスの休日は昨日で終わり、理論的には今日から通常の日であるのだが、数日後には大晦日と新年が控えているからなんとも中途半端な数日が続くことになる。多くの人はこの期間に休暇を取っているから余計にそう思われるのかもしれない。

午前中に10時から11時まで「愛の妙薬」の細かい点をさらう音楽稽古があった。合唱指揮者が指摘する点は楽譜に記載されているとおりのことで納得できるのだけれど、前任者がおざなりに練習した結果が、数時間で矯正できるものでもなく、あまり意味のない練習となった。しかし新しい合唱指揮者としてはそれをやらなくてはならないことも理解できる。

30分の休憩を挟んで次は Bruno Walter Saal でのオーケストラ合わせがあった。勿論ソリスト陣も入ってのものである。指揮者も Premiere のときとは違う人だしソリスト陣も2人のソプラノ以外は総入れ替えだからどうしても必要なものだった。12時半までやって解放され、帰宅の途につく。

帰宅してみると家族は買い物にでも行ったらしく誰もいない。わたしは簡単に残り物を食べて昼食とし、そのあとベッドに潜り込んで昼寝。

今夜は今シリーズ最後の La Bohème の公演があって6時過ぎに家を出た。今回は5回とも、クリスマスでわが家に泊まっている末娘が2幕最後の Bühnenmusik をやっていて、今夜は一緒に出掛けることになった。

わたしは往復の Tram の中で本を読むことが大きな楽しみとなっている。末娘に一緒に劇場へ行こうと誘われた時には、正直な気持ち 「有り難迷惑」に感じた。そこで彼女に

「わたしは Tram の中で本を読みたいから君もなにか読む本を持って行くように」

と言った。そこで彼女はクリスマスプレゼントに貰った「イタリア料理の本」をカバンの中に入れる。わたしは現在読みかけの「湯布院殺人事件」(内田康夫著) をリュックザックの中に入れていく。

Tram の中に座って2人ともそれぞれの本を取り出して開いたのだが、末娘は何度となく 「これ、おいしそうね〜」とか 「次はこれに挑戦してみようかな」とか話しかけてきてわたしは推理小説に集中できない。うるさそうにしているその気配を察した彼女が

「あのね、普通のお父さんは娘と隣り合わせに乗った時などには嬉しがるものだと聞いたけど、パパは違うのね?」

と抗議された。

こうまで言われたので、ちょっと反省してわたしは推理小説のページを閉じる。しかしオペラの出番が終わったあとの帰路はまた2人でそれぞれの本を開いていた。彼女たちの小さい時からそうなのだが、娘との会話ってぎこちなくて滑らかにいかないからわたしは苦手だ。男の子だったらきっとそうはなっていなかったと思うのだが。(^_^;)