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2011年02月11日

柔らかな小雨は春近し?

金曜日・曇りときどき小雨 / 最高気温12度
7時20分起床。今日は午前と夕方の2回のプローベが設定されていたのだが、思いがけなく夕方のプローベがなくなったのでとてもゆったりとした一日になった。明け方に少しお湿りがあったようで、空気がとても柔らかく感じられた。確実に春に向かっているという実感。

11時半からのプローベだったのでいつもよりゆったりとした朝。ブリギッテを送り出してから" i Capuleti e i Montecchi "の楽譜とにらめっこ。現在、舞台稽古の後半に入っている「子供と魔法」(L'enfant et les sortilèges) が終わるとすぐに" i Capuleti e i Montecchi "の舞台稽古が始まる。それまでには暗譜していなくてはならない。

暗譜するのにそれほど大変ということはないのだが、一箇所だけちょっと難しい部分がある。歌詞は殆ど繰り返しなのだが繰り返すたびに音型が微妙に違う。こういうのは定型的に処理することが出来ないので困ってしまう。解決策は何度も繰り返して憶えるしかない。(-_-;)

午前のプローベは「子供と魔法」(L'enfant et les sortilèges) の細部の煮詰め。再びネイティブのフランス人が来てわれわれの歌詞の矯正を行ってくれた。ドイツ語のウムラウトに似たあいまい母音もあったりして、両方ともその根っこはラテン語であるという認識を新たにするも、フランス語の発音も奥が深い。同時に日本語との距離感を感じた。わたしの知る限り、日本語には母音の開閉とか、喉の奥で発音するか前の方で発音するかという奥行き、鼻に近い方で発音するか喉に近い方で発音するかという上下関係といった立体的な構造が少ないように思うのだがどうなんだろう。

プローベが終了して帰宅の途につく。その途中、昼休みで街に出ていたブリギッテとバッタリ出会ってその偶然に驚いた。昼食は昨夜わたしが作った麻婆豆腐。少し食べ過ぎてしまい、夕方のプローベが無くなったこともあってそのままベッドに直行し、午睡をむさぼった。眼が覚めたのは1時間半後の3時半。一瞬、今自分がどこにいるのかもわからないほどの熟睡だった。

そのあと家の中の掃除に取りかかる。いつもだと土曜日にブリギッテが大掃除をするのだが、彼女も今週は仕事が大変だったようだから,わたしが少しでもやっておけば彼女も週末が楽になるかなと思った。2時間ほど掛けて隅々まで掃除機をかけて満足感に浸っているところにブリギッテが帰宅。

夕食のあと、テレビのニュース番組で『ムバラク辞職』を見る。テレビの画面で見る映像は20年前のドイツ再統一・ブランデンブルク門の様子を彷彿させた。エジプトもこれからが大変だろう。どうしたって新しいエジプトはイスラムの色が強くなるからアメリカ・ヨーロッパの国々にとってもその対応が難しいと思う。まさしく世界は流動的だ。