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2011年09月30日

特別コンサート / 交響曲第9番・テ・デウム (ブルックナー)

金曜日・晴れ / 最高気温27度
7時半起床。今日も晴れ。しかしけっこう湿度が高くて外を歩いていると体力を消耗しそうな感じ。午前中はプローベ、そして夜はコンサートがあった。

今日はすんでのところで午前中のプローベを欠席するところだった。てっきり夜の本番までは自由時間と思い込んでしまっていたのだ。朝食のあと部屋に戻って衣類などをカバンに詰めて、現在どれぐらい余裕があるのかを調べたあと、このホテルの庭を写真に撮ろうと下へ降りて行った。

一階で同僚にあったが、わたしが彼とは反対の方角にカメラを持って歩いていくのを見て「プローベに行かなくても良いのか?」と訊かれた。驚いたのはわたしの方である。訊けば10時45分から東京文化会館でゲネラルプローベだという。愕然としてすぐに部屋に引き返し楽譜を持ってホテルを飛び出した。(^_^;)

image 東京文化会館には10時35分に着いたので事無きを得たが、危ないところだった。東京文化会館の舞台に座って客席を眺めたときに、わたしの歌い手としての人生はここから始まったことに思い至った。東京芸大では暮れに毎年ヘンデルのメサイアを演奏するのが習わしで、学部の4年生の時にここでテノール・ソロを歌ったのが初舞台だったのである。1974年12月だったと思う。

あれから37年もの時が流れてしまった。来年は定年である。歌手生活の最後の段階で、再び東京文化会館の舞台に立てたことに「ここで始まり、そしてここで終わる」という感慨を憶えた。

プローベが終わってからアメ横を歩きながら御徒町駅に向かった。御徒町駅の近くに以前食べた回転寿司があったことを思いだしそこで昼食を食べていくことにする。今回は圧倒的にラーメンを食べることが多くて、牛丼は2度、寿司はまだ一度も食べていなかった。回転寿司とは言ってもミュンヘンから来ているわたしにはとてもおいしかった。やはり食べ物は日本だなぁ。(笑)

一度ホテルに戻って30分ほど昼寝。これで心身がスッキリとした。本番前の5時半に日本人歌手3人が合唱団のオーディションを受けてくれた。今回 Lohengrin を手伝ってくれている人たちで、練習、本番ととてもしっかり歌ってくれているので合唱指揮者がオーディションに招いたのである。

残念ながら今回は採用にはならなかったけれど、それぞれに良いものを持っていらっしゃるので、これからも精進してまた挑戦して欲しいと思う。

本番の公演、ブルックナーの9番、Te Deum は緊張感のある良い演奏だった。ただ合唱は最初から舞台に座っていたので自分たちの歌う部分までの時間がかなり長かった。これもまた疲れるものである。それでもコンサートが終わったあとの開放感は格別で、オペラの時とは異質なものだった。

さあ、残すのはあと2つの公演だけ。気を引き締めて頑張ろう。