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2006年11月28日

わけわからん

一昨日の日曜日のこと。暖かい気候でその日にやるべき事はすべてやり終えたという満足した感じの一日だったが、そろそろベッドに入ろうかという時になってその平穏は破られた。破ったのはもちろんわが妻である。

パジャマに着替えたわたしを前にして、もの凄く不機嫌な顔で「4時間も掛けてやったことがフイになった!コンピューターなんか大嫌い!」と怒り狂っている。「どうしたの?」と聞いても答えはあやふやでハッキリしたことを教えてくれない。じつは、その日、夕食が終わってから彼女はわたしのミニ書斎に入り、マックを前になにやら始めていたのである。わたしが用事があって自分の部屋に入ろうとしても「入っちゃ駄目!」と追い出される始末。

まあ、長い付き合いで11月末というこの時期だからおおよその見当はつく。これはアドヴェント関係であって、なにやら秘密でプレゼントの計画を練っているらしい。あとでわかったことだが、それは先日わが家に逗留していた従姉妹が話してくれたことに端を発している。彼女の旦那が自分で録り溜めた写真をオンラインでプリント注文に出してそれを使ったカレンダーを自分の妻にプレゼントしたのである。それを聞いたブリギッテが同じことをしてわたしにカレンダーを送ろうと考えたらしい。そこで家族全員で使っている PowerMac G4 (1.25GHz)でわたしの領域に入りわたしの iPhoto ライブラリの中から写真を選びそれをオンラインで送ったというわけ。以上は推察であるが間違ってはいないと思う。

彼女がどのデータをオンラインで送ったのかはわたしにはわからないのだが、iPhoto のライブラリから写真をその種の業者にオンラインで送るというのはわたしもやったことがない(.Macへはある)。写真のデータがどの階層にあるのかを探るのも難しいのではないだろうか。まして、わたしの領域はもちろん日本語だから彼女に読めるはずもない。きっと、間違ったデータを送って送り先から撥ねつけられたのだと思う。

さて、パジャマに着替えて、わたしが就寝前に最後のメールチェックをしようとしてPowerBookG4を開いたらもの凄い数のメールが飛び込んできた。一瞬「スワッ!スパムメール攻撃か?」と思ったが差出人がわたしの名前になっていてすべてのメールに写真が添付されている。わたしの使用している Mail.app は設定で出したメールは自分宛にも届くようにしてあるからだということにすぐに気がついた。

それを見たブリギッテが「読んじゃ駄目!読まずにすぐに削除して!」と慌てている。この時点でわたしにはもう彼女の意図がわかってしまったが、そう簡単に削除できるものではない。何しろ数が多いし、その間にはほかの大事なメールが紛れ込んでいるかも知れないのだから。現実に二通ほど友人からの返信が入っていた。

そのあと、彼女は数時間掛けて行った自分の望みが不首尾に終わったことに加えて、わたしが彼女の秘密を知ってしまったことでわたしに怒りの矛先を向けてきた。わたしも最初はなだめすかして取り合わないでいたが、そのうちに腹がたってきた。考えてみればわたしが責められる筋合いは全くないのであって、わたしが数時間自分の部屋に入れなかったのも、自分のPowerBookG4で彼女のメールを発見したのもすべてわたしの知ったことではないのである。

しかし、彼女の理屈は「プレゼントで一番大切なことは相手の驚いた顔を見たいということなのに、それをあなたは無茶苦茶にしてしまった」ということなのだ。わたしに言わせればそういう珍妙な理屈でわたしに怒りをぶち蒔けてくるなんて無茶苦茶なのは君の方ですとなる。(笑) 

あとから考えてみれば他愛もないことで、発端はわたしにプレゼントをしてくれようという可愛げから出発しているのだが、ちょっとした感情の行き違いで諍いになってしまう。夫婦喧嘩なんて皆そんなものかも知れない。本当に、夫婦喧嘩は犬も食わない、の例え通りである。これからクリスマス、新年に向かってこの種のやりとりが多くなるのは毎年の行事ではある。正直にわが胸中を言えば、クリスマスなど無くても良いが、そうもいかないだろうから出来るだけ早く過ぎ去って欲しいと思うのである。(汗)