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2007年01月13日

鬼首殺人事件 / 内田康夫著(光文社文庫)

image 「おにこうべ」と読む。宮城県玉造郡鳴子町の字名ということで、これは実在の地名だそうだ。いろいろな言い伝えがあるらしいがすごい名前だとは思う。このところ連続して「浅見光彦シリーズ」を読んでいるが、これは10日、11日の病院通いも手伝っている。(笑)

今回は二日間に渡って身体をチェックされていて、あちこちの科を移動しなくてはならず、そのたびごとに時間の多少はあっても待ち時間があった。わたしにとっては「病院=待合室」という図式がインプットされていて、とにかく医者に掛かるときには雑誌か文庫本を持ち込むことにしている。

カローラが生まれた18年前にも産気づいたブリギッテを連れて病院にいったときにはしっかりと文庫本を持っていった。もっともその時にはあっという間に生まれてしまって本を読んでいる時間もなかったのだが。(汗)

この本は宮城県、秋田県を舞台にした旅情ミステリーである。寅さんの映画と同じように主人公の浅見光彦とマドンナが登場するのはいつもと同じなのだが、今回の読後感は「あ〜、面白かった!」というものではなかった。著者もあと書きで述べていたようだが、あまりにも主題の枠を拡げすぎてしまったからかも知れない。とは云え、病院の待ち時間をちっとも苦痛に感じさせてくれなかった功徳には感謝である。
(2007年1月10日読了)