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2007年01月14日

交響曲第六番 / G.マーラー を聴く

ブリギッテの勤め先のご主人夫婦は Winderstein というコンサートマネージメントの定期会員になっている。彼たちが何かの都合でコンサートに行けないときにはわたしのところに切符が廻ってきて、わたしが劇場の仕事がないときには喜んで行かせて貰っている。今夜はなんと、シュターツカペッレ・ベルリン(Staatskapelle Berlin)+ピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez) によるマーラーの6番。嬉しいことに今夜は夜の仕事もなかったので、有り難く好意を頂戴した。

マーラーの6番というのは、これまで演奏会で聴いたこともなければ、レコードでも真剣に聴いたことがない。たしか LP を持っていたはずだと思って棚を見たらエリアフ・インバル指揮、フランクフルト放送交響楽団のものがあった。取りだして眺めてみると全くの新品で1回も針を落とした形跡がない。(汗)

せっかくの機会に予習無しで臨むのは、その楽しさ(おいしさ)が半減するからと思い、昨日聴いてみた。それでも物足りないので、今朝は起きるとすぐに LP をデジタル化して iPod nano に取り込んだ。日本人会新年会への行き帰りの路面電車の往復の時にも聴いていける。(笑)

本棚の中に「グスタフ・マーラー」ー現代音楽への道ー(柴田南雄著)/ 岩波新書 が見つかったので、それも引っ張り出して「第六交響曲」の項をいちおう読んでおく。それによるとこの曲は1906年5月27日にドイツのエッセンでマーラー自身の指揮により初演されているそうなので昨年がちょうど100年目だったようだ。

演奏会場は約70%ほどの入り。それでも開演前には "Suche Karte" と書いた紙を持って入り口に立っていた人達がいたのはどういうわけだろう。演奏そのものは素晴らしい出来だった。ブーレーズの非常に明快で緊迫した指揮ぶりと、どのパートも安心して聴いていられる技術の確かさに身を任せて、ワクワクしながら聴き終わった1時間半はまさに至福の時だった。

様々な、それも思いがけない楽器で意表をつくような音色を出すマーラーの交響曲は生で聴くに限る。これをステレオ装置で楽しもうと思うとかなりの出費を覚悟しなくてはならないだろうなと思いながら会場を後にした。