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2007年03月22日

あり得るなぁ

先ごろのわたしの還暦祝いについて、そのあとブリギッテがおかしそうに説明してくれた。「しまった、これでばれたか?」と思った瞬間が数度あったそうだ。それにもかかわらず、その当日の朝まで気がつかなかったわたしはアホ?

その1は、わたしの部屋にあるマックを使って彼女がミュンヘン市内の寿司屋にメールを書いて、それをそのままにしておいたとき。さすがの彼女も計画したときには1人では無理だと思い、ちらし寿司は寿司屋に頼もうと思ったらしい。結局、条件が折り合わずに自分で作ることになったそうだが、そのメールをわたしが読んでいたら、日時なども書いてあったので、すぐに気がついた筈だそうだ。
わたしは家族といえども自分以外の人のメールを読むことはありません。何にでも興味を持つ君とは違います。

その2は、彼女の PC が置いてある部屋にわたしが入って、プリンタの接続交換をしたとき。その PC の横にはパーティ用の飲みが箱に入って隠してあったそうだ。その間隔は5cmぐらいでしかなかったそうな。
乗り気でなかったわたしをせっついて、そこへ行かせたのは君です。

その3は、パーティ用にケーキを焼いていて、わたしが仕事から帰る時間になっているのに気づいたとき。急いでテラスの戸を開けてケーキを外に出し、室内の空気の入れ換えをしたそうな。そこへ帰宅したわたしは、住まいの中に立ち籠めていた甘ったるい臭いには気づかずに「なんで戸を開けておくの?ちょっと寒いよ」と言いながら自分で戸を閉めたそうです。その時、テラスのテーブルの上にはアルミフォイルをかぶせたケーキが二個も乗っていたそうな。わたしの眼からは距離にして30cm。
「木は森の中に隠せ」ー 全然違うか。(汗)

その4は、前日の17日。リゴレットの公演があってわたしが家を出ていったので、さあ準備をしましょうと料理を始めたら、歩数計を忘れたわたしが慌てて戻ってきて、調理台の端にあった歩数計をサッとポケットに突っ込み、また急いで出ていったときだそうな。(外出するときにはズボンを履き替えるので、ときどき歩数計を忘れることがある)
そのシーンを思い返してみると、歩数計にはあたかもスポットライトが当たっていたようにその部分だけしか眼に入らなかった。その周囲に並んでいたという鍋、料理の材料などは暗い闇の中に沈んでいてまったく見えていなかった。

こうして書いてみると、さすがに自分ながら呆れる。そしてふと思った。ある日突然、離婚の書類にサインを迫られる。その時にはすでにあらゆる法的手続きが彼女に有利に完了していて、わたしは身一つで放り出されるのだ。その瞬間まで、わたしはまったく気づいていない……あり得るなぁ。(汗)